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あなたが席を立つ理由

映画館では、エンドクレジットが流れ始めると早々に席を立つ人と、エンドクレジットが終わって場内が明るくなるまで座っている人がいる。

僕は余程のことがない限り、エンドクレジットが終わるまで座っている。
余程のことというのは、つまり膀胱が破裂しそうということだ。

ちなみにこのエンドクレジットはエンドロールとも言う。
ただし、エンドロールは和製英語らしい。

さて、あなたはエンドクレジットが流れると席を立つ派か、最後まで座っている派か。
実は、そんなことはどうでもよくて、好きにすればと思う。

気になるのは、ポストクレジットシーンのこと。
つまり、エンドクレジットの後や途中にあるおまけシーンのこと。
マーペル作品などでは必ずついてくる。

このシーンが本編の内容を補完していたり、続編に繋がる重要な内容を含んでいたりする。
鑑賞後はポストクレジットシーンから、続編の展開を予想したり、語り合うのも楽しみのひとつだ。

以前はこのポストクレジットシーンは、エンドクレジットが終わるまで座っていてくれた人へのささやかなプレゼント的な要素があった。
しかし、最近は映画の始まる前に、エンドクレジットの後にも映像がありますと、お知らせしてくれるケースが増えている。

これで、見逃す人も無くなるはずだ。
普段は本編が終わると席を立つ人も、最後まで座っているだろう。

と、思いきやだ。

見ていると、それでも本編が終わりエンドクレジットが流れ始めると席を立つ人が一定数いるのだ。

何で、何で、まだですよといつも思っている。

想像するに、ひとつは、やはり膀胱が限界に達していた場合。
後半に入ったあたりから我慢していたけどもうだめだ。
本編は何とか見終えたが、おまけシーンまで待ってられない。
特に最近のエンドクレジットはやたら長い。

もうひとつは、完全に忘れていて、ついいつもの調子で席を立ってしまったという場合。
関西の子供はよく「言うた尻から」と叱られるが、子供の頃からそんな人だったのかもしれない。
こんな人には、「お忘れではないですか。まだおまけシーンがありますよ」と注意してあげてもいいのかもしれない。
しかし、変な誤解から逆ギレされても困るので、僕は黙っている。
ポストクレジットシーン殺人事件なんて嫌だ。

さらに、アンチポストクレジットシーン派という人もいるかもしれない。
ポストクレジットシーンなど邪道だ。
言いたいことがあるなら、本編で言いなさい、そんなものは認めませんよ。
年寄りの尿漏れみたいなおまけシーンなんて絶対認めないし、見ませんから。
本編が終われば誰が何と言おうと絶対に帰りますからね。

あとは、例えばマーベル映画でもシリーズとして楽しんでいるのではなくて、その作品のみを単体で楽しんでいる人。
こんな人には、続編につながるシーンなどいらないかもしれない。
もちろん、どの作品もそれだけで楽しめるようには作られている。
続編を見るかどうかもわからないし、この作品はこれはこれで十分楽しめたので、本編が終わったから帰ります。さようなら。

同情するのは最初の膀胱が限界タイプの人だ。
特に最近は長い作品が多い。
上映前の予告から座っているとほぼ3時間という作品もある。
映画ファンも今後間違いなく高齢化していくことを考えると、何か対策を考えてほしい。
途中で休憩が入る上映回をシニア用に設けるとか。

僕はいずれにしても、余程のことがない限り座っている。
明るくなってから、自分がこぼしたポップコーンを拾わないといけないので。













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