【俳句】初売　初参　初日記　初鴉　初雀〜碧 萃生

名も知らぬいぬのこなでて初売へ

イヤホンの耳深々と初参

誤字ひとつ溜息ひとつ初日記

なゐ告ぐる声の高さや初鴉　※なゐ…地震

ゴミ溢るるほどの暮らしや初雀

正月明けのゴミ集積所は、団地でも町内でも、どこも溢れかえっている。
年末年始の収集がないので増えるのは当然だが、出されているのはそれ以上の量だ。
むしろ、年末から正月に飲み食いしたものの残滓の方が多いのではないか。
正月の特別な飲み食いだから、当然、家族、親戚、友人が集まり、笑顔は絶えなかっただろう。
これを幸せと言わずに何と言うのか。
そして、その幸せの大きさに比例するかのようにゴミの量も増えるのだ。
幸せはゴミを産む。
もちろん、すべての幸せがゴミを産むわけではない。
しかし、日本人が追い求めている幸せには、まだまだその陰にゴミがつきまとう。

JTBの記事によると、この12月23日から1月3日の期間、
「国内旅行者数は　2,800万人、対前年103.7%、国内旅行費用は過去最高」
「海外旅行者数は　58万人、対前年260.1%、昨年に比べ大幅に回復」

ゴミをいっぱい出して、旅行に出かける。
不景気だ、物価高だ、生活が苦しい、手当てよこせなどと言う声をよく聞くが、こんな状況を見ると、まだまだこの国は豊かだ。
と言って語弊があるのなら、この国には豊かな人が多い。