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ランドセルって何年生まで使いましたか

最近のランドセルは、色がカラフルなだけかと思っていた。
僕たちの頃は、黒か赤で、男子は黒、女子が赤と、誰が言うともなく決まっていた。
しかも、まだ軽い素材は少なく、革の重たいやつを背負っていた。
それが、今は色もカラフルになり、男女関係なく好きな色を背負っている。
素材も軽いものになっているのだろう。
でも、それだけではなかった。
先日、恐らく新一年生であろう男の子のランドセルをみると、スポーツブランドのプーマのマークが型押しされている。
そりゃあ、男子は欲しくなるにちがいない。
ランドセルも色だけでなく、ブランドで選ぶ時代なのだろうか。

そんなランドセル、最近の小学生は、しっかり背も伸びた高学年でも背負っているのをよく見かける。
データをとったわけでもないし、地域性もあるだろうが、どうなのだろうか。

僕が小学生の頃は、だいたい1960年代半ばから70年代前半だけれども、少なくとも3年生になると、男子はほぼランドセルを使っていなかった。
何を使うかは、その時の流行りがあって、今で言うトートバッグのような手提げカバンや、ショルダーバッグなど。
女子でも、5年生になる頃には、ほとんどがもうランドセルではなかったと思う。
その頃までランドセルを使っているのは、勉強のできるええとこのお坊ちゃま、お嬢様だった。
(それにしても、お嬢様は「様」なのに、お坊ちゃまはどうして「ちゃま」なんだ)

もちろん、ある日一斉にこうなるわけではなく、どこかのクラスで最初にランドセルをやめた奴がいた筈で、そいつはさすがだと思う。
だから、そんな奴がいつ現れるかで、ランドセルを手放す日も変わってくるのだろう。

靴もそうだった。
それまでは、上履きのようなズック靴をみんな履いていた。
ところが、3年生のある日、スニーカーのような紐のある靴を履いてきた奴がいた。
かっこいいー!
それからは、もうみんな先を争って紐靴に切り替える。
僕も、
「紐靴、買ってえなあ。みんな持ってるねんで。僕だけや、まだ持ってへんのは」
と、今から思えば、しっかり駄々をこねて買ってもらった。
きゅっと紐を絞めると、なんだか早く走れそうで、女の子にモテそうな、そんな気がした。
もちろん、早く走れるのと、女の子にモテるのは、まったく別だった。

いずれにしても、最初にそれをやった奴、それは少なくとも何かへの抵抗だったのではないだろうか。
であるならば、最近の子は、あまり抵抗しないのだろうか。
いやいや、そんなところで、「俺たちの頃はよう」と粋がるよりも、せっかく買ってもらったランドセル、大切に6年間使うことが素晴らしいのだ。

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