読書記録#101 読書の技法
今回を最後に、そろそろこのnoteに乱雑にメモを残すのはやめて、紙のノートにメモを残す方針に変更します。その中で特に印象に残った書籍のみ、書評的な記事をこのnoteに記録していこうと思います。
●目的
・読書方法の見直し、読書意義の再確認。
・本の選び方の参考にする
●読書メモ
難しい本には、二つの範疇(カテゴリー)がある。
第一は、書かれている言葉の定義がなされておらず、先行思考の成果を踏まえていない、悪い意味での「独創的」(もっと率直に言えば、「でたらめ」)な本だ。
こういう本は、読んでも時間の無駄なので、早い段階で「読まない」という決断をしなくてはならない。
第二は、基礎知識がないと理解できない専門書だ。
たとえば、美文に関する知識を全く持たない人が、金融工学の専門書を読んでもまったく理解ができないので、時間の無駄だ。
→速読によって良い本悪い本を仕分ける。
しっかりと頭に入れておかなくてはならない情報を選別する作業を30分くらいで行い、残りの時間はここで選ばれた重要情報だけを丁寧に読むのである。
→読書のみならず、新聞やニュース、メールなんかにも通ずる姿勢かもしれない。
筆者が毎月目を通している300冊のうち、熟読している本は洋書を含めて平均4〜5冊である。500冊を超える場合でも、熟読しているのは6〜7冊だ。
もっとも速読する場合も、その本に書かれている内容についての基礎知識がなければ、そもそも読書にならず、指で本のページをめくっているに過ぎない。
基礎知識は熟読によってしか身につけることはできない。しかし、熟読できる本の数は限られている。熟読する本を絞り込む、時間を確保するための本の精査として、速読が必要になるのである。
速読術とは、熟読術の裏返しの概念にすぎない。熟読術を身につけないで速読術を体得することは不可能である。
→やはり経験値が必要。量をこなして質が生まれる。この本を読んでそのまま転用できるような簡単な技ではない。
・基本書は3冊、5冊と奇数にする。
入門段階で、基本書は奇数でなくてはならない。
その理由は、定義や見解が異なる場合、多数決をすれば良いからだ。2冊、4冊だと、仮に定義や見解が真っ二つに分かれた場合、読者自身が判断しなくてはならないことになってしまう。
・入門書選び
最新学問を追う必要もない。最新学説が学界で市民権を得るのに10年くらいかかり、それが入門書に反映されるのにさらに10年くらいかかる。従って、入門書で得られる知識は20年くらい前のものであるが、それはそれでいいと腹を括ることだ。
→読み継がれてきた本が良い。
・熟読の技法。基本書、学術書を読みつつ・・・
ちなみに筆者の経験からすると、このような本格的な基本書で勉強するときは、その本だけに特化せず、軽い歴史読み物、小説、ビジネス書などを平行して読み進めていくと、脳が活性化し、記憶力もよくなる。
→読書が好きではない人にとっては、白米をおかずに白米を食べるような感じがして気が進まないかもしれないが、やってみると意外にもそうではないことがわかる。たくあんと一緒に白米を食べる感じに近い。
・読書時間の目安
自分の基礎知識の質と量にもよるが、簡単な新書やビジネス書、一般書で30分、自分が通説している分野の専門書や学術書なら、最初は2〜3時間かけてもいいかもしれない。
・小説からの学びの例
相手に自分を強く印象づけるために、短い期間(筆者の経験では1ヶ月以内)に3回会うのだ。そうすれば、相手の記憶にこちらの印象が残る。また、重要な人脈を維持するためには、相手と3週間以上の空白を開けてはいけない。
→小説、漫画からも学べることは多い。
●本書を読んで、今後どうするか
・速読による選別、熟読による知識習得という技を習得するべく、継続して読書を続けていき、読書経験値を積み重ねる。
・時間をおいて、本書をもう一度通読する。
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