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#旅行会社 中の人から見た 「就職先として選んではいけない旅行業」

さて皆さんこんにちは。
感染症の経済への影響がではじめましたね。
旅行会社もしかり。
飛ぶ鳥を落とす勢いのエイチ・アイ・エスも店舗縮小とボーナスカット。
新卒募集停止もするようですね。
海外を主軸にしていたために、他の旅行会社よりダメージが大きいようです。
今回は旅行会社を取り巻く状況を解説!

感染症の影響がなくても「就職先として」バツ!!だった

実はすでに2020年の感染症の影響がなくても、就職先として選んではいけないのが旅行業だったんです。
なので、ここ数年新卒採用で応募してくる子をみるにつけ、
「新聞読んでないな」
と思っています。
専門学校側も
「旅行業先がないです」
と言ったら入学者増えないですからそこは伏せてるんでしょうね。

なぜ、旅行会社に先がないのか?

1つには
「インターネットの浸透、オンライン化」

要はだれでも情報を取りに行ける、誰でもネットで予約が取れる時代の到来で
旅行会社に相談する必要がなくなったためです。
以前であれば沖縄のどのホテルがよくて、価格的にはどこが安いのか?旅行会社に聞くのが早かった。
しかし、そんな情報も今や検索すれば家に居ながらにして情報を得ることができ、
そのままオンライン予約+決済が可能になりました。
また、そのオンライン予約も、以前は「割高」というイメージもあり、
ホテル側も実際高く設定していたのですが
利用者が増え、ホテルサイドも旅行会社へのマージンを考えれば
直接予約の価格を値下げしても利益が上がるようになってきました。
2つ目に
「航空会社の直販化」

旅行会社が売っているツアーというのは
一般の人が仕入れられない価格の「航空券」+「ホテル」+「現地オプション」
を組み合わせるからオトクでした。
先述の通りホテルが直接販売で安く出してきているのと同様
航空会社も旅行会社に安く卸してマージンを取られるより
普及して来た自社のWEBサイトで直接販売したほうがメリットが大きくなってきたのです。
・自分たちで価格設定・販売席数が設定できる
・混雑してきたら料金を値上げして利益を得ることができる
旅行会社に一律で卸した安い価格で売りたたかれるより
そのほうがコントロールがしやすいというわけです

ですので2022年の春を機に旅行会社は今までのような仕入れができなくなります。
(すでに部分的にスタートしています)
航空会社が設定する変動料金制の航空券をホテル価格に合算して売ることしかできなくなるので旅行会社の個性がだせなくなり、ほぼ均一の価格なってしまいます。
航空会社も「ダイナミックパッケージ」という自社のツアー販売をしていますので、そちらで買っても安いという現象が起き、ますます旅行会社がツアーを売る意味がなくなるのです。

残る部門もある 修学旅行・観光付き団体旅行

そうはいっても旅行会社で残る部門もあるんですね。
旅行会社が組み立てないといけない(ある意味面倒くさい)修学旅行を取り扱う部署
あとは、「沖縄5島周遊添乗員付きツアー3泊4日」のように、単なる飛行機とホテルという組み合わせではない
複雑な内容のツアーは生き残ります。
また、当然日帰り観光バスのようなものも。
そういう部門が大きい旅行会社は生き残ると思いますが、その数はわずかです。

このように、旅行会社は本当に先細りなのです。
そしてこの先をどうするか考えなければいけない上層部が
ちょうど楽をして生きてきた世代なので
「自分たちはもう定年するから知らない」といい姿勢でいるところがほとんどなので生き残るところは少ないでしょう。


さて、これから旅行業に就職しようとしているアナタ
考え直してみましょうね。



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