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旅行会社 中の人から見た「GOTOトラベル」 また混乱の一時停止

まずは旅行の話ではなく、メディア・SNSへの不満っす。


「メディアと、SNSで騒ぎになるから方針転換する」

こういうことが、というか正確には「こういう風に見えること」が
ここ2年くらいで増えたように思う。

何かが起こる。

正確ではない情報も含めメディアが取り上げる
憶測、推測の域を出ない「専門家」がやたら意見を発表する

メディア・SNSで大騒ぎになる

その路線が転換される。もしくは謝罪する

この流れが繰り返し起きて
メディアはいかにも世論を代表しているか風に、
そしてSNS民は、自分の力で世の中が変わったかのような
間違った確信を得、また次の騒動に突進する。

芸能人の不倫から今回のGOTOトラベルまで、
あらゆることに、日々「攻め所」を探し回り見つかると突撃する。
そのタームは短く、簡単に言えば飽きっぽい
その問題に対して真摯に向き合っている訳ではないから。
自分のマウント欲求がある程度満たされればもう見向きもしなくなる。

ヤフコメ、ツイッターのトレンドワードを見るとよくわかる。
昨日までは「GOTOは悪、旅は悪」の連呼だった。
昨夜(11/24の夕刻以降)から今朝にかけて、一部地域の停止が発表され
「世の中をよくするSNS民」は一応の勝利を得た形なのだろう。
今日の午前中のトレンドワードから、GOTOや旅関連のワードの姿は消えた。

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大阪市と札幌市を除外したところでどれほどの効果が得られるのか
疑問しかわかないが、いったんは勝利を収めたのでそれでよいのだ、彼らは。
コロナの感染が収まらなくたっていい。だってそしたらまた攻め処ができるだけだから。
そのあと我々旅行会社に残されるのは膨大なキャンセル処理。
ただ、状況は少しずつ変わっているのが救いだ。
USJ狙いの若者は全てキャンセルになるけれど、北海道行きのお客さんは工夫をしている
「サッポロがダメなんでしょ」を逆手にとって、ギリギリOKの北広島、電車で30分の小樽に宿を変更してGOTOトラベル適用のまま出発する人も沢山いる。
また、以前のように一斉に自粛しない。
1月の予約は入ってくる。他の方面の予約は順調だ。
賢い消費者は強い。
家のなかだけで、指先だけで叫んでいるNET民の思惑を越していってほしい。
彼らは餓鬼のようなものだ。人を陥れ続けても、一生腹が膨れることはないのだ。

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