お金

1.それでもお金は無くなった方がいい!(前編)

この記事はマガジンの『お金が無くなったらできること』の中の第一話として執筆しました。といっても次の4つの記事で終わりです。

1.それでもお金は無くなった方がいい!(前編)
2.それでもお金は無くなった方がいい!(中編)
3.それでもお金は無くなった方がいい!(後編)
4.お金を無くすなんて現実的にあり得るの !?

たったこれだけで終わりですが、本当の「自分」との戦いは、ここから第一歩が始まると思っています。
(*科学が紡いでくれたものがたり「分身主義」では、本当の「自分」はこの宇宙だと考えます)


今の社会で、この世界からお金が無くなった方がいいだなんて言う人はごくごく少数派に違いない。

僕のようにちょっと変わりもので、子供のころからお金を憎んで生きて来た人とか夢想家たちかな。

それとも建前だけはきれいごとを言って陰ではお金を貯めこんでいる人たちかも。
まあ、若いうちならそんな理想論を言っていてもいい。


でも、お金も貯めこんでもいないで、本当に「世界からお金が無くなった方がいい」なんて、絵空事を言っている少数派の若者がいたら、「そんなこと言っていたらお金に嫌われて最後は僕みたくなっちゃうよ」と警告しておきたい。

だから、「ロバート・キヨサキさんという人が書いた『金持ち父さん貧乏父さん』というベストセラーの本でも読んで、今のうちに金儲けの勉強をした方がいいよ‥‥」と。

金持ち父さん貧乏父さん2


残念なことに、僕はこの本を二回も読んでみたけど何一つ心に響くものがなかったのです。
やっぱり根っからお金が好きになれない人間なんだな。


ねえ、あなたにお聞きしますけど、妻と二人で月7万円の年金生活ってどう思います?

家のローンは払い終わったけど、管理費と修繕積立金と固定資産税は確実に取られるので、自分の持ち家になっても永遠にタダになるわけじゃない。
これじゃ間違いなく餓死するしかない。

金融庁が、「将来もらえる年金では2000万円ほど足りないので今のうちに投資などを考えましょう」なんて言っていたけど、それは夫婦二人で月23万円くらいの年金の場合の話らしい。
別に贅沢はまったくしなくていいんだけど、7万円じゃ生きていくことすらできないのは子供でも計算できる。


それに僕の年になってからどうやったら2000万円貯蓄できるの?
威張るわけではないけど、僕はお金を嫌って(いやむしろ憎んでと言った方がいいかもしれないけど)生きてきたんだよ。
お金に関する勉強を一切嫌って避けてきた人間なんだよ。

それでも若いころ、頑張って投資の勉強もしてみようと試みてはみたけど、つまらなくて途中でいつも挫折。
未だに子供みたいに投資の初歩すらわからないし、知りたくもない。


今の政権は「生涯現役社会」などという格好いいキャッチフレーズを考案して、「年を取っても働ける社会って素晴らしいよね」みたいにわざとらしく明るく言っているけど、本当は「死ぬまで働け!」「病気になっても働け!」って、こめかみに怒筋どすじを作って脅迫しているのと同じ。

そんなキャッチフレーズに騙されて「御上おかみは、我々年寄りが住みやすい世の中にしてくださって、ありがたやありがたや」なんて僕は感謝なんてしていないからね。
ちなみに怒筋ってこのことです。
怒りマークとも言うらしい。


本当は「女性が活躍できる社会」なんてキャッチフレーズも、「女も子育てなんてしてないで働け働け!」「働いて税金をたくさん納めろ!」っていう意味なのに、女性はありがたがっているのもおかしな現象なんだ。
それどころか子供を預けらけれる保育園が少ないことに抗議したりしているけど、子供と仕事どっちが大事なのっていう話だよね。

本当はどんなお母さんも子供が寂しがる顔なんて見たくないはず。


働く女性が格好いいなんて思わされるように洗脳されちゃって、働かされているんだ。
もちろん昔の男尊女卑などの悪影響で、職場でお茶くみをさせられたり給料を男性よりも低くされたりして働くことは間違っているわけだから、それに対して女性が抗議するのは当然の話。それは僕だって文句言いたいよ。
だけど、それとこれとは全く別の次元の話なんだ。
それを一緒くたにされてごまかされているんだよ。

働く環境にない「お母さん」を引っ張り出して「女性が活躍できる社会」といかにも良いことのように喧伝して働かせることや、働ける体でない老人を引っ張り出して「生涯現役社会」と言って働かせるのは税金のためなんだよ!


この僕の言葉だけを受けて性急に反論したりしないでくださいね。
僕は本当の「仕事」というのは、今世界中の人がお金のためにやっていることなんかじゃ全然ないと考えている。
お金にならないというだけで、家事だって子育てだって、この社会で立派に活躍できている女性の姿だし、立派な仕事だと僕は考えている。
もし反論したい気持ちが起きたなら、そこをグッと抑えて、話を全部、聞いてからにして欲しい。

人間は必ず年を取るし、
年取ったら間違いなく病気も増えるし、
そしたら薬代も増えるし、
そして働けなくもなる。
誰が「年取っても働かせてくれる社会ってありがたいなあ」なんて能天気に喜べるの?


僕が若いころは、自分が年を取った時のことなんて全く眼中になかった。
それが若さというものなのかもしれない。
実際、お金なんてなくても何とかなったんだ。
生命力や夢みたいなものがあったからかもしれない。

「将来は年金なんてものなんかに頼るものか」なんて突っ張って生きていた。
それがこのざまだ。
年取って僕みたいになりたくなかったら、若いうちから考えておくべきだ。
それが賢明だよ。

なんだか、愚痴のような話になってしまってごめんなさい。
でも‥‥。


==========


でも、ここからが本当に聞いてほしいことなんだ。

だからと言って僕は、自分の人生を失敗したと考えているわけではないんだよ。
意地を張っているわけじゃなく、少しも負け組だなんて思ってない。
勝ち組負け組、人間をそういう分け方をする人たちとは違う場所で生きてきた気がする。


もし本当にこれで餓死しても、それはそれでいいと最近思っている。
妻も、これまでのわずかな貯蓄を使い果たしてしまって、それで餓死しても仕方ない、と言ってくれている。
どうせいつかは人間死ぬんだから、早いか遅いかの違いだけなんだものね。


それに僕たちの墓地は東京都の樹林墓地が数年前に当選して、もう購入済なので、遺族に余計な心配をかけることもない。


だけど餓死する前に、これだけはみなさんに伝えておきたいというものがあるんだ。
せっかく僕が自らの人生を犠牲(?)にしてまでも、世界が平和になることを願い続け、ようやくたどり着いたもの(=分身主義というもの)をみなさんにお伝えするまでは、できれば餓死は先延ばししたい。
まだしぶとく生きていたいと願うのは本当にそれだけの理由なんだ。


「世界が平和になることを願い続け、ようやくたどり着いたもの」とは分身主義****というものなんだけど、それを説明すると長くなるから、もっと簡単ににとっつきやすい話からすると、それは‥‥、


世界が平和になるためには、どうしてもお金があってはいけない!


ということ。

だけど、もしあなたが今まだ若い人で「将来は金持ちになってあんなことをしたいな。こんなこともできるようになりたいな」という夢を持っている人だったとしたら、「それは間違っている!」なんて言っているんではないんだから勘違いしないで聞いてほしい。

むしろ、あなたが楽しい夢を持つことは大いに賛成なんだ。
ただ、僕はこのように考えているんだよ。

あなたが「あんなことができるようになりたい。こんなこともできるようになりたい」と願っていることは、本当はお金が無くてもできることだったんだ。
と言うか、今がお金の社会だから、むしろお金に制限されちゃっていて、お金の無い人にはそれができないだけだったんだ‥‥と。

そしてお金が無い社会というのは、あなたの夢が実現できない社会なのではなくて、それどころかみんなの夢が叶う社会なんだ。さらに嬉しいことにみんなで協力してできることが増える社会なんだ。(協力して何かができるって楽しいよね!)

今はまだお金社会だから、あなたが金持ちになりたいという夢を見ることは一向にかまわない。
だけどこれだけは今のあなたの頭の隅に入れておいてほしい。


世界が平和になるためには、どうしてもお金があってはいけないんだ!


そしてあなたは今、「お金が好きでお金が欲しくて働いているのではない」ということだけは自覚しておいてほしい。

あなたは今、お金それ自体が欲しいのではなくて、「あんなことをしたいな。こんなこともできたらいいな。でも自分だけでなくて世界中の人が好きなことができるようになればもっといいな」という夢を叶えるための階段を上っている途中なんだ‥‥と思ってほしい。

(『2.それでもお金は無くなった方がいい!(中編)』につづく)


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★★★   未来モデル小説   ★★★
ブンシニズム・ドット・ネット
人類が「科学的覚醒」を果たして、「個人主義の《環境》」から「分身主義の《環境》」に移行した未来の世界を感じてもらうために小説にしました。
お金も武器もなくなった世界なので、誰もがボランティアのように自由に働きながら世界を行き来して、行く先々で出会う人たちと交遊して人生を楽しみ、生だけでなく死も大切にする人たちの物語です。
実現可能な平和な世界。実現の願いを込めて描いた未来の世界です。

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長い文章を読んでくださりありがとうございます。 noteの投稿は2021年9月27日の記事に書いたように終わりにしています。 でも、スキ、フォロー、コメントなどしていただいた方の記事は読ませていただいていますので、これからもよろしくお願いします。