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官能小説:美人教授は男子学生に調教される(第2話) 出会い

割引あり

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 2年前の3月末の週末、都内では桜が満開だった。私は週末を利用して、満開には少し早い京都に向かった。混雑を避けたかったからだ。
 出張でホテルを利用することは多いが、のんびりした旅はなかなかできない。久々の旅行なので、今回はラグジュアリーホテルのジュニアスイートに宿泊することにした。まだ満開に早いとはいえ、私の宿泊したホテルは花見客で満室だった。
 一人でホテルで過ごすのは慣れている。だが観光シーズンの京都のホテルだ。家族・カップル・友達同士で利用している人が多く、一人は少ない。ジュニアスイートでのんびり足を伸ばして過ごしている時はあまり感じなかったが、食事の時間になりレストランに行くと孤独を感じさせられた。最近は、男性、女性とも一人旅が増えたとは聞くが、少なくとも私の視界に入るテーブルで一人旅をしている人はいなかった。せっかくのんびりするために来た京都なのに、自分が孤独であることを思い知らされるような旅となってしまった。
 そういえばいつから恋をしていないのだろう。最後に彼氏がいたのは20代だ。この10年近く、恋より仕事という生活だった。キャリアについては後悔していない。だがプライベートについては「あの時こんな風にしていたら違ったかもしれない」と思うことがたくさんある。普段思い出すことはあまりないが、今日のように旅行にきて特に夫婦・カップルで過ごす人たちを見ると、自分の人生について考えてしまう。
 私は来年40歳になる。このまま一人で人生を過ごすのだろうか。いや、まだ今の時代、40歳以降でも恋をして結婚する人はいる。このまま孤独に人生を終えるわけにはいかない。

 日曜日の夜遅く、マンションに帰ってきた。入り口の自動ドアの前から上を見上げた。私の部屋が見える。私が頑張って働いたお金で買った家だ。都内の一等地にあるこのマンションを私は気に入っている。そしてこれは私の成功の証でもあると考えていた。だが、今はそんなことを感じる余裕はなかった。
「昨日の朝、ここを出る時はワクワクしていたのに。まさか孤独を味わうためにわざわざ京都に行くことになるとは。お金を払って後悔しに行くくらいならずっと家にいればよかったのに」
 そんなことを思いながらマンションのロビーを歩き、エレベーターに乗った。22階で降り、廊下を歩いていた。部屋に到着し鍵を開けようとした。そうすると、向かいの部屋の扉が開いた。私は驚いた。なぜならここ3ヶ月ほど空室だったからだ。中から出てきたのは若い男性だった。今年大学1年生だろうか。大学教授のカンである。

「こんばんは」
 私は、挨拶した。
「こ、こんばんは」
 小さな声で青年が挨拶をした。
 このマンションでは、近所付き合いは基本的にない。引っ越してきた人に対しても特に挨拶はしない。私は軽く会釈して、鍵を開け、自分の部屋に入った。

 部屋の鍵を閉めた。そうすると心臓がドキドキしていた。「どうしたの、私の心臓?」と驚いた。直感的に「この青年は、他の人と何かが違う」という感覚があった。そして深い関係を持ちたいほど惹かれるが、ハマりすぎると人生破滅するかもしれないという感覚が襲ってきた。

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