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暗号資産(仮想通貨)市場に参加するプレイヤー

 日本では、暗号資産(仮想通貨)について、今なお投資対象というよりは投機対象と考える人がいます。「バブル」などという言葉もよく見ます。しかし、暗号資産の市場にいるプレイヤーは日本だけではなく世界です。つまりグローバルな視野で物事を見ていかなければなりません。

 どのようなプレイヤーがいるのでしょうか。見ていきましょう。

企業が暗号資産を保有する

 先週、日本で初めて「一部上場企業がが暗号資産を保有」というニュースが出ました。日本では企業が暗号資産を保有することは珍しいですが、米国ではは増えてきています。

 ビットコインを一番多く保有している企業は米国のマイクロストラテジー社です。同社は役員報酬もビットコインによる支払いだそうです。そして、今年に入りテスラ社による保有が話題になりました。テスラ社といえば、米国では「ビットコインで車が買える」と有名です。

 ビットコインを購入する企業が増加しているそうです。将来、企業が保有することが当たり前になれば、ニュースにならなくなるのかもしれませんね。

企業間取引で利用する

 WeWorkが、利用料の支払いを暗号資産で受け付けるそうです。その顧客第一号がなんとコインベース(仮想通貨取引所)。今後は暗号資産を使った企業間取引も増えそうですね。

個人が保有する

 海外のみならず日本でも個人投資家が保有しています。しかし日本の投資家が保有している大きな理由は、「暗号資産の売買で得られる利益」や「資産としてずっと保有していたい」というニーズが多いのではないでしょうか。「何に投資する?」と考え、「株式投資にしようか、投資信託にしようか、それとも暗号資産にしようか?」というイメージです。しかし世界を見ると必ずしもそういう目的で保有している人ばかりではないようです。

 一例として、ショッピング目的があります。日本でも暗号資産での支払いを受け付けてくれるところがありますが、海外でもどんどん増えています。

 他にもトルコのような事例もあります。例えば、通貨危機の国の場合、自分の資産を守らなければなりません。そういう時には、暗号資産を保有して資金を守ろうとします。

 ラテンアメリカでも、法定通貨のインフレに対する防衛手段として、暗号資産が選ばれているそうです。

 トルコやラテンアメリカは、日本人が暗号資産に投資するのとはまったく異なる目的ですね。市場にいる個人投資家が暗号資産に投資する目的は、私たち日本人と同じとは限りません。その点についての理解を深めておく必要があると考えるところです。

行政も参入

 私たちは日本の行政の窓口で、「ビットコインで税金を払います」と言っても、きっと相手にしてもらえませんよね。しかし、納税可能な行政もあります。

 なんと、市の財政にビットコインを導入するそうです。もし今、日本の市議会で「ビットコインを買おう」といったら、大反対になりそうですね。

機関投資家が保有する

 これはドイツの事例ですが、保険企業や年金基金が暗号資産を保有できるようにと新法案が可決しています。機関投資家が保有できるようになるというのはインパクトとしても大きいものではないでしょうか。

銀行

 銀行も参入してきました。「銀行だってのんびりしていられない」ということでしょうね。

島全てで決済可能

 「この島では、不動産から食品までビットコインで決済できます」というところがあるそうです。今後旅行に行く時は、旅先の法定通貨を調べるのではなく、「暗号資産での決済がどうか」を調べるほうが重要なのではないでしょうか。

サービスの支払い

 有名なTIME誌は暗号資産で購読できるそうです。

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 暗号資産に関するプレイヤーは続々と増えてきています。個人、法人、機関投資家、行政など、様々な分野において取り入れられています。また、個人でも、その国(法廷通貨)により暗号資産を保有する目的が変わっているということです。

 誰が保有しているのかをよく知ることで、暗号資産市場を正しく理解することができるのではないでしょうか。もちろん、今後新たなプレイヤーが参入してくるでしょう。一方、法律による規制もあるかもしれません。最新の情報をチェックすることが重要であることは事実です。

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 私は、暗号資産(仮想通貨)やブロックチェーンを「風の時代の通貨」と考えています。2021年2月より「風の時代にあったビジネス・マーケティング戦略」について理論的に執筆しています。ご興味のある方はぜひお読みくださいね。

*Twitterより引用

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