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危険な販売促進計画を打ち出さないために

 販売促進計画を考える時に一番大切なこと、それはまず自社のことをきちんと理解することです。自社の分析を間違えると、恐ろしい戦略を打ち出してしまうことがあります。

 販売戦略として考えられそうなキーワードを4つ挙げてみました。

事例1)広告を出す
事例2)値段を下げる
事例3)キャンペーンを行う
事例4)顧客が興味をひきそうな言葉をちりばめ顧客を誘導する などなど

 以上4つのキーワードをベースに、危険な戦略を考えてみましょう。

事例1)広告を出す
<もし、こういう会社ならどうする?>
「我が社は親会社が100%出資した会社で、売り上げの99%は親会社のです」という場合はどうでしょうか? 
→ この企業は本当に広告を出す必要があるのでしょうか? 親会社以外にも販路を広げる目的や、企業イメージの向上の一貫として社会貢献の取り組みをPRするなどの目的があるなら広告を出すべきです。しかし、まずは親会社との関係を考えることが一番大切でしょう。
 もし、「私の会社は個人顧客向けに作ったペンの会社で知名度が低い」なら、「知ってもらうこと」が最重要課題となりますので、広告が重要と考えられます。「AIDMAで売れない原因を探る」の時にも説明しましたが、人は知らないものを購入することはできません。認知度をアップするための戦略が求められます。広告宣伝にお金をかけることも大事でしょう。もちろん、サイトの充実、SNS等を活用したマーケティングの実施も重要です。もし、店舗展開をしているなら、店舗でのPR戦略も大事でしょう。複数の戦略を組み合わせることによる相乗効果もあります。トータル的に考えましょう。

事例2)値段を下げる
<もし、こういう戦略を考え出したらどうする?>
競合より安ければ絶対に売れる。だからとにかく採算割れでもいから値段を安くして売ろう!
→ 確かに、顧客にとっては「高いより安い」方が魅力的です。しかし、安ければ売れるとは限りません。
 本当に、顧客にとって「安い」は魅力的なのでしょうか。もし、10万円で販売する高級ブランドバックを100円で販売したら、本当に人々は喜びますか? まず「偽物」と疑われるでしょう。本物とわかれば、安心して購入されるかもしれませんが、その代償として一気にブランド価値が変わります。それまで「セレブブランド」と評価されていた商品も、「プチプラブランド」と顧客は認識するようになります。それでいいのでしょうか?
 ライバルと勝負するのは、「値段」だけではありません。商品そのもの・サービス・品質でも勝負しましょう。
 採算割れは言語道断です。企業の存続にかかります。値引きも過度になると違法行為になる場合もあるので注意する必要があるでしょう。

事例3)キャンペーンを行う
<過去の成功体験にしがみついたら?>
以前、キャンペーンを行った時に売り上げが10倍に増えた。ずっとキャンペーンを行えばいいのだ!
→ 本当でしょうか? キャンペーンは期間限定だからこそ意味があります。「いつもキャーンペーン実施中」では目新しさがなくなり、興味を持ってもらえません。
 過去の成功体験を「参考にする」ことはいいと思いますが、それにしがみついてはいけません。

事例4)顧客が興味をひきそうな言葉をちりばめ顧客を誘導する
<言葉たくみに……>
うちの商品は使うと効果がある。過激な広告表現を行えばいいのでは?
→ いくら表現の自由とはいえ、何を言っても許されるわけではありません。場合によっては、法律に抵触する場合もあります。更に、属する業種によっては、広告に規制がある場合もあります。まずはそれを確認しましょう。
 もし、過激な広告を行が違法行為と認められた時、会社のイメージはダウンします。その代償は大きいでしょう。

 「正しい広告戦略を考えよう」としていても、気付いたら誤った戦略を進めていることもあります。そのようにならないために、時々自社の戦略についてチェックする必要があるでしょう。

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