ブロックチェーンインダストリーレポート 10月23日付
ブロックチェーンに関連する情報は毎日のように新しくアップデートされていきます。毎日いくつか気になるトピックを元にして、ブロックチェーンインダストリーまとめを読者の皆さんには日本語で紹介していきたいと思います。
今回はカナダのブロックチェーンスタートアップの状況と国の取り組みなどを紹介していきます。
カナダのブロックチェーンスタートアップは世界的にみて活躍している、イーサリアムやAion、シンクタンクのBlockchain Research Institute(トロント)などが存在します。エコシステムは2013年から2017年の間に急成長を見せ、この期間で200のブロックチェーンスタートアップが生まれ、年平均成長54%の成長を見せていると記事内でBen Futorianskyさんは紹介しています。
クランチベースが出しているレポートでは、2012年から17年の5年間でベンチャーキャピタルからブロックチェーンスタートアップへの投資として(ICOは除く)、2017年時点で大きく伸長し1,000Mドル近くまで到達していることがわかります。全世界のマーケットでは、ブロックチェーン企業向けの投資が、従来型の投資に加え、ICOという仮想通貨をベースとしたスキームをハイブリッドで行う事例も出てきていて、今後は新たな展開も考えられます。カナダ国内のトレンドだと、2018年時点でのスタートアップの数は減少し、2017年に記録した数から3分の1以下の26社に減少しダウントレンドに入りつつある状況です。これは一つに仮想通貨を取り巻くマーケット状況も関わっている可能性もあり、今後も注視が必要です。
次はカナダ銀行とTMX取引所が共同で行うプロジェクトジャスパーに関してです。
プロジェクトジャスパーはカナダのペイメントシステムに関して新技術のリサーチと研究を推進しています。カナダ銀行に加え、R3が提供するコンソーシアムプログラムで各金融機関が分散技術の活用に関しての実証実験や研究などを行なっています。この取り組みは2016年から行われており、分散型の技術を活用して、過去のシステムをどのように刷新していくかが議論になっています。
カナダ銀行とTMXは、アクセンチュアを含め、セキュリティの取引を分散型でできないかと模索しています。これは支払いシステムをより効率的、安全にすることを目指しているものです。現段階ではコンセプトフェーズですが、今後は代替手段としての導入も検討されており、個人情報を保護した状態で複数の金融資産にアクセスできる仕組み作りに取り組んでいます。
最後に紹介するのはカナダ政府のブロックチェーン活用の取り組みに関してです。
カナダ国立研究評議会(NRC)はブロックチェーン技術の導入を検討しており、イーサリアム技術を活用して新しいシステム構築を模索しています。 2018年1月にINRCのリサーチプログラムにおいてイーサリアムブロックチェーンを活用した、パブリックブロックチェーンの実験を行い、透明性のある政府の仕組み作りに取り組んできました。
そこで、次に取り組んだのが InterPlanetary File System(IPFS)への導入で, より安全、かつアクセスしやすい国の仕組みを刷新するように動いています。ここではBitaccessというカナダのブロックチェーン企業が実際に動いています。
カナダのブロックチェーンスタートアップ関連の取り組みは先進的な部分も多々あり、今後日本と比較した際のエコシステム作りと言う面では参考になるかなと思います。
本日のトピックは以上で終了です!
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