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【メルマガ】進化を遂げるおしゃれバナー&ひらがな化する差出人たち

HR系のSaaS型プロダクトを扱っています。顧客は主に企業の人事・総務部です。メルマガについてのメモを、AIに、樋口一葉の文体で筆をとってほしい、と頼んだ文章です。


日々、我が目に触れるメルマガは約五十通、同業やHR関連からのもの。

その半ばはオンラインセミナーの御案内、三割は何かのお役立ち資料、残るはマーケットレポートと、メルマガ担当者の語りである。

特筆すべきは、この数月の間に見るべき進化を遂げたオンラインセミナーのバナーデザインである。本屋で毎月入れ替わる実用本の表紙の如く、そのおしゃれ度は日増しに増すばかり。

最近の主流は、ストライプのテクスチャや、円型かつ、わりかし鮮やかな色味のホログラムグラデーションを背景に用い、そこにトリミングされた登壇者たち数名が、肩のあたりのみが折り重なる姿で配置されたものである。さらに、タイトルへの注目を促すため、あえて出演者をモノクロ写真で表現し、併せてその者たちの貫録を際立たせる手法も用いられる。一時期流行したIsometric Designもあまり見かけなくなった。


フォントもおしゃれに

また、創英角ポップやメイリオといった旧来の終わったフォントは使われず、ヒラギノはもちろん、Noto Sans、モリサワのA1ゴシックなどが使われ、英字や数字も巧みにフォントを使い分けるなど、実に感心する次第である。

余談だが、近頃、GIFアニメーションを駆使したバナーがまた流行りだした。これは一枚の画像にて、数枚分の情報や効果を発揮しようというもので、その意図するところは理解できぬでもないが、そのチカチカとした動きは、見る者の目を疲れさせ、内容を理解しようとする意欲をそぐ。

メルマガというものは、そもそもがじっくりと読まれることを期待して送られるものではない。人々はその日々の忙しさの中で、ほんの一瞬の隙間を見つけてはメルマガを眺める。その一瞬の中で、チカチカと動く画像は、かえって情報の伝達を阻害し、煩わしさを感じさせることとなる。


そして、これらのメルマガを送る差出人名も興味深い。社名やサービス名がつくことのない個人の本名?を用いるが、下の名前をひらがなにした女性の名が多い。各社、メルマガを覚えてもらうためには、工夫と努力を惜しまない。その点は、誠に見上げたものがある。

AIが勝手に描いてます

しかしながら、このように手が込んでいるバナーの背後にある内容は、残念ながらどこにでもある、ありきたりのあるべき論と禅問答的フレーズが織り成すオンラインセミナーであることが多い。

バナーの洗練された美しさに圧倒され、つい申し込むも、まるで美食の前菜に舌鼓を打ちつつもメインディッシュが極めて質素であったかのように、そのオシャレな外観とは裏腹に、大半は何も心に残らないのである。

いや、視聴してくれたならまだ良し。これらバナーが過剰に洗練されているがゆえに、逆に敷居を高くしてしまい、望む申し込みを得られないという皮肉な事態も生じているのではないか。美しさが故に距離を置かれ、内容への興味を喚起するどころか、触れられることすら躊躇われるとは、何とも難儀な状況である。

それでもメルマガは強い

ただ、メルマガは、いわば現代商業の正義とでも言うべき存在である。解約されることなどもはや稀で、その多くは迷惑フォルダへと静かに振り分けられる運命にある。しかしながら、その解約する行為すら、もはや受け取る側にとっては面倒臭い作業となり、興味を失せられたものとして放置される。ただ、確実に誰か一人は必ず申し込んでくれるものだ。故に、どれほどメルマガを送り続けても、損はせず。この点において、メルマガは何らかの不変の価値を持ち続けているとも解釈できる。

それにしても、余計なお世話ですが、
以下に書きましたが、本当にオンラインセミナーはやめたほうがいいです。


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