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【9月4日】リスクオフ市場の再開

現在の為替市場のトレンド

現在の為替市場ではリスク回避の動きが強まっており、ドル高・円高のトレンドが見られる。ドル円は145円台前半まで下落し、ユーロドルもリスクオフの影響で下落している。この背景には、米国株式市場の大幅な下落と、ISM製造業景気指数の予想を下回る結果が影響している。9月利下げは再度50BPの確率が上昇し、金利も大幅に下落している。ゴールドも下落しているが、これは前回のような大きな円キャリーの巻き戻しの可能性が少ないと考えると買いチャンスと捉えられる。

朝方までの振り返り

昨日の米ISM製造業景気指数は、前回からは改善したものの、依然として製造業の低迷を示唆した。生産の指数は5カ月連続で低下。縮小圏でさらに下げ、2020年5月以来の低水準に落ち込んだ。新規受注の指数も縮小圏にとどまり、15カ月ぶりの低水準。新規輸出受注も縮小が続き、1月以来の低い水準となった。この結果に市場は敏感に反応し、リスク回避の動きが広がる結果となった。

また、日銀の植田総裁が追加利上げの可能性について言及したことも円高に寄与した。植田総裁はタカ派的な姿勢を維持しており、金融緩和の度合いを調整する方針を示している。

市場の意思

市場はリスク回避の姿勢を強めており、ドルと円に対する需要が高まっている。これは、米国株式市場の下落と製造業の低迷を背景に、今後の経済状況に対する不安が広がっているためである。
経済指標で買いシグナルを転倒させていた豪ドル買いはリスクオフでは売られる傾向にあるので取引出来ない。また、今週末の米雇用統計でさらなる米経済悪化が確認できる場合は強くリスクオフ市場となるだろう。

今後の推移

今後、雇用統計やCPI(消費者物価指数)はこれからも緩やかな減速を続けるだろう。ドル円を更に下に押し下げる可能性は大きい。米国の経済指標やFRBの利下げ予測に関するニュースがドルの動向に大きく影響を与えると考えられる。また、日銀の追加利上げに関する憶測も、円の動きに影響を与え続けるので注目だ。特に米雇用統計が予想を下回った場合、さらにリスク回避の動きが強まり、ドル円の下落(ゴールドの上昇)が進む可能性がある。

現状で最も買われやすい通貨

円・ゴールド
リスク回避の動きが強まっており、米株式市場の下落に伴う円買いが進んでいる。また、日銀の追加利上げ観測が円の強さを支えている。
ゴールドはリスクオフ時に買われる傾向があり、米利下げ時には必ず上昇している。

※本記事は投資助言に関するものではございません。投資判断は自己責任の上お願いいたします。

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