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第二次岸田改造内閣

今日から松本での日常生活が再開となりました。5日間の夏休み期間中に体力が削られてしまったのか、今日は朝から身体が重く感じていて、仕事を終えて、部屋に帰ってきてからはのんびりと過ごしています。

本日は、今月10日に発足した改造内閣についての有識者の解説・コメントを幾つか読んでの感想文です。ここまで、無難な政権運営に終始してきた岸田首相は、何故か性急に内閣改造に着手しました。岸田政権は、何となく、日本を良くない方向に導こうとしているように感じるこの頃です。

改造内閣の概略

岸田首相が維持することを言及した「骨格ポジションは残す」の通り、自民党の麻生副総裁・茂木幹事長、林外務大臣、鈴木財務大臣、松野官房長官 は、そのまま留任となりました。

昨年自民党総裁の座を争った、高市政調会長、河野広報本部長を、閣内に取り込み、それぞれ内閣特命担当大臣(経済安全保障担当など)、デジタル大臣兼内閣特命担当大臣(消費者及び食品安全など)に据えました。

「自分は骨格ではなかったのか……」と不満を漏らした萩生田経済産業大臣を政調会長に転任させ、後任には同じ安倍派で、菅内閣時代に経済再生担当大臣を務め、コロナ対応での不穏当な発言で批判を受けた西村康稔氏を充てました。健康不安が明白で、機能不全が危ぶまれていた岸防衛大臣は退任し、後任には二度目の防衛大臣となる浜田靖一氏、課題が山積している厚生労働大臣には、経験者で、菅内閣では内閣官房長官を務めていた加藤勝信氏を再登板させています。

主なポジションの顔触れは、こんな感じで、他は自民党派閥の領袖の意向に配慮した構成になっているかと思います。人事は、内閣総理大臣が影響力を最大限行使できる事項なので、様々な思惑、綱引きが行われたことが想像されます。

髙橋洋一氏の解説

最近の髙橋氏は、岸田氏の政権運営に対して批判的なスタンスの発言が目立ちます。私を含めた割と多くの人が感じているように「思い切った政策は何もやっていないのではないか……」という印象を、そのまま強く意見する機会が増えています。

今回の内閣改造も「脱安倍」という評価で、ばっさりと切っています。

山崎元氏の解説

経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員の山崎元氏の解説も、なかなか手厳しいものになっています。今世間を騒がせている、多くの自民党議員と旧統一教会との関係に対して、岸田首相のリーダーシップの欠如に批判的で、党内から求心力を失ったという評価をしています。

ゆっくりと進む脱安倍路線

組織を束ねるリーダーが影響力を発揮する為には、人事施策が極めて重要であり、効果的に使わないといけないことは、組織に身を置いたことがある人であれば、誰もが知っています。何かを成し遂げたいと考えている野心的な人であれば、自分の野望が可能になる地位に抜擢されないと、力を発揮することは叶いません。

岸田首相が、政治家としての自分の権力構造・自民党内での影響力を盤石にしていく為に、故・安倍氏の影響力をじわじわと剥いでいく路線を進めていくのは理解できます。おそらく見えている以上に、岸田氏はしたたかな政治家なのでしょう。強引なリーダーシップを発揮するタイプではないように見せているのは演技の可能性もありそうです。

私は、傍観者ではありますが、日本の政治を観察するのは大切なような気がしています。それぞれの政治家のバックボーンや思惑を知ると、静かに繰り広げられている権力抗争を楽しめるのではないでしょうか。そんな悠長な態度で眺めていては、私自身が痛い目に遭うことになるかもしれませんが。



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