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イタリアの地方行政区画

最近は記事投稿が不安定になってしまっています。毎日投稿の原則が揺らぎ、自己嫌悪に陥っています。仕事を終えて、自宅に戻り、夕食を摂り終わると、急速に睡魔に襲われ、自分に負けてしまう機会が増えています。そんなことは、単なる言い訳ですので、効果的な対策を打ち出していきます。今日のテーマは、思い付きレベルであり、まだ生煮えですが、調べた内容を記録に残しておきたいと思います。

地方自治の仕組みを調べていたら……

最近になって、日本の地方自治の仕組みについて改めて調べてみようと思い立ちました。私は、その昔東京での生活に憧れ、就職を機に生まれ故郷を出た人間ですが、東京一極集中には以前から大いに疑問を感じていました。特定機能や権限の地方分散は進められていますが、中央=東京にあらゆるものが集中する構造は不変で、大量の人材が東京を核とする首都圏に吸い寄せられていく傾向は長らく変わりません。

長らく首都圏でサラリーマン生活を送り、横浜に自宅を構えた今、言行不一致も甚だしいのですが、家族の事情さえ許せば、地方移住は魅力的な選択肢の一つであると考えていました。今こうして、生活を送っている松本の魅力にも感化され、その思いは確信に変わっています。特に、極端な過疎地域ではなく、歴史があり、そこそこの規模を保っている地方中核都市には、大いなる可能性を感じています。

地方自治を調べる中で、偶然流れついた『イタリアの地方行政区画』についてのまとめです。ちょっとぐぐって調べれば簡単にわかる程度の浅い内容ですが、イタリアの制度は結構うまくできているのではないか、と思ったので、自分の備忘の意味で記録に残します。

「大都市」の制定

イタリアの行政区画単位は、国以降は、 州 (Regione 20)ー県(Provincia 80+13)・大都市 (Città metropolitana 14)ーコムーネ(comune 8,092)になっています。イタリア共和国の首都であるローマ(Rome)は、国の法律で制度が決まるユニークな仕組みでもあります。

イタリアの行政区画改編は、2010年代に活発化しているようです。

2014年には「大都市、県、コムーネの連合および合併に関する規定」(Disposizioni sulle città metropolitane, sulle province, sulle unioni e fusioni di comuni) が制定され、2015年には県級の広域自治体として10の大都市(Città metropolitana)が発足するなど、行政区画の改編が進められつつある。
Wikipediaより抜粋

”大都市”には、ローマ、ミラノ、トリノ、ナポリ等、日本でも良く知られたイタリアの都市が該当し、「〇〇県」あるいは「〇〇大都市」と称され、首長である大都市長(Sindaco metropolitano)は、中心都市の市長が兼任するようです、日本で言えば、神奈川県知事は、横浜市長が兼務するような感じでしょうか。

興味深いコムーネ

中でも興味深かったのが、行政基礎単位にあたる、コムーネです。日本語だと「共同体」という訳が充てられるものです。

コムーネの歴史は古く、中世・近世時代から存在していたとされます。都市の有力市民、地区、ギルドの代表などによって共同で運営されるものです。日本では、平成に市区町村合併に象徴されるように、行政事務の効率化の観点から市町村の統廃合の流れが続いていますが、イタリアでは、2014年の制度改正によって、むしろコムーネの数が増加したようです。(このあたり、詳しく調べていないので、事実誤認があるかもしれません)

コムーネ内では、どのような手続きで運営されているのか、どのような権限を持つのか、その評価は、などまだまだ調べきれていないものが多いものの、この制度は日本にも勉強になるのではないかと思った次第です。

人々が生活を送る共同体の場が、適者生存や効率化重視の資本主義的ルールで運営されるのは考えものだ、と思っています。非効率過ぎる行政組織も考えものですが、構成員ひとりひとりに目の届く規模で共同体が構成されるべきだと思うのです。

イタリアに行ってみたい

百聞は一見に如かず、ということばがあります。私はイタリアには仕事でトリノとその近郊には行ったことがありますが、ローマ、ミラノ、ベネツィア、ジェノア、ナポリなど魅力的な街を訪れたことがありません。

このところ、海外の情勢には興味がなくなっていましたが、この事実を知ったことで、数年先にはイタリア旅行を考えてみたいと思い始めました。

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