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宿命のライバルの真剣勝負についての思い出

自宅待機生活に入って四日目になりました。もう木曜日です。ひとりぼっちのアパートの部屋で、本を読んだり、動画をみたり、2年間の「積極的引き籠り」時代に逆戻りしたかのような生活です。何ら生産的な活動が出来ないことに、焦りと苛立ちを感じながらも、効果的な行動に落とし込めていません。自分への自己嫌悪が積み重なっています。傍から見れば、怠惰に過ごしているようにしか見えないでしょう。悩みは深いです。他人の評価でしか、自分の存在価値を肯定できないタイプの私には、現在は大変に辛い状況です。

さて、もう23時になろうとしているので、そのようなモヤモヤ感は一旦断ち切り、何とか本日の執筆テーマを決めました。プロ野球の『宿命のライバルの真剣勝負』の心を躍らせていた時期の思い出です。

一流選手の真剣勝負はプロ野球最大の魅力

私は、普段はプロ野球についてほぼ関心がありませんが、幼少時代から親しんできたスポーツなので、根本的に嫌いではありませんし、意識的に避けている訳でもありません。球界(NPB)の一流と言われる投手と打者との真剣勝負には、いつも心躍る体験をしてきました。プロ野球に限らず、その世界で最高峰に君臨する名手同士の真剣勝負を観られるのは、至福です。

私が好きだった宿命の対決をリストアップしておきたいと思います。

① 江川卓 対 掛布雅之

二人は同じ年(1955年)生まれのライバルでした。江川卓投手は、類稀な才能を持つ昭和の怪物。全盛時代は高校時代だったという評も根強くありますが、巨人のエースとして活躍していた1980年代前半も、球界を代表する投手でした。迫力のあるスピードボールと落差のあるカーブを投げ、簡単には攻略できないオーラを漂わせていました。

かたや、”ミスタータイガース”、掛布雅之選手は、スラッガーとしては小柄な身体ながら、パンチ力のある打撃が魅力で、若くして阪神の四番に据わるスター選手でした。お互いにしかわからない空気感の中で行われる名勝負は見応えがありました。

共に理詰めでモノを考え、球界、チームの発展にも考えを馳せられる視野の広さを持った二人の間には、初球のストライクは絶対に打たない、という暗黙の約束があったようです。

② 野茂英雄 対 清原和博

全盛期の野茂投手は、マウンドで殆ど表情を変えず、ダイナミックなトルネード投法から繰り出す迫力満点のストレートと落差の大きいフォークボールで、打者を牛耳じるのが魅力でした。私と同い年でもあり、無愛想で自分の世界観を持つスタイルが非常に好きな投手でした。テレビの特集番組で、その年に自分が登板した試合の全球を、状況も含めて鮮明に記憶していて、自らその時の精神状態や狙いを解説しているのを観て驚きました。

清原選手は、世代最高の打者の一人。PL学園高校~西武時代の打撃センスは素晴らしかったと思います。二人の力と力の対決は迫力があって、観ていて楽しかったです。清原選手との対決に闘志を燃やす投手は多く、速球王の伊良部秀輝投手、PL学園時代の盟友、桑田真澄投手との対決も魅力でした。

③ 山田久志 対 落合博満

伝説のサブマリン、山田投手の百戦練磨の投球術と鋭く落ちるシンカーは絶品でした。阪急ブレーブス一筋で通算284勝を挙げた大投手です。

史上最高の打撃職人の一人、落合選手との渋い対決は好きでした。決め球のシンカーを狙われているとわかっていてもあえてシンカーを投げ込み続ける姿に、静かに闘志を燃やす一流同士の勝負の醍醐味がありました。

山田投手との対戦に闘志を燃やした選手は多く、ホームランアーティスト、門田博光選手もその一人でした。

④ 松坂大輔 対 イチロー

平成の怪物、松坂投手と安打製造機、イチロー選手との真剣勝負も魅力でした。イチロー選手を三打席連続三振に打ち取った対決は今も語り草です。米大リーグでも対決が実現しています。

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