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2020ニューイヤー駅伝 観戦記

本日無事に51歳と223日目、無職43日目、2020年を迎えることが出来ました。感謝!

新年あけましておめでとうございます。2020年も愚直にnoteを書き続けていきます。全ての方々に素晴らしい日々が訪れる年となりますように。

新年3日間は例年通り、駅伝観戦三昧でいきます!初日は、実業団No.1を決めるニューイヤー駅伝です。2019年は以下をご覧下さい。

1区 12.3㎞ 群馬県庁〜高崎市役所

ニューイヤー駅伝の正式名称は『第64回全日本実業団駅伝2020』。群馬県庁をスタート・ゴールとする7区間100㎞を出場全37チームで争います。

スタート直後にトーエネックの服部弾馬選手が飛び出したものの、1㎞を過ぎたところで優勝候補のトヨタ自動車・藤本拓選手が追い付き、そのままハイペースを引き継いでレースの主導権を握ります。

藤本選手の飛び出しに果敢に付いていった前回2位のMHPS・的野遼大選手は、気負ってリズムを崩したのかずるずると後退し、追走する大集団からもこぼれ落ちます。優勝を狙うチームには苦しいレース序盤での躓きです。

終盤は、藤本選手をかわした旭化成・茂木圭次郎選手、ホンダ・小山直城選手、JR東日本・大隅裕介選手の競り合いになり、終始後方で控えていた大隅選手が見事なラストスパートを決めて区間賞を獲得しました。

トップから最下位まで2分36秒差の混戦で全チームのタスキ渡しが終わりました。四連覇を目指す旭化成は理想的な滑り出しです。

区間賞 34分37秒 大隅裕介(JR東日本)

2区 8.3㎞ 高崎市役所〜前橋市公田町

コース最短の2区は、外国籍ランナーの起用が認められているインターナショナル区間です。順位変動が激しくスピード自慢の選手達によるゴボウ抜きが起こります。

旭化成はキャプシス選手が区間10位ながら、首位を奪取。後方からゴボウ抜きを披露した九電工・コエチ選手が区間賞を獲得して4位にジャンプアップしてきました。トヨタ自動車は、コシンペイ選手が区間18位とふるわず、チーム順位を14位に下げてしまいました。

区間賞 21分55秒 B.コエチ(九電工)

3区 13.6㎞ 前橋市公田町〜伊勢崎市役所

追い風のスピード区間。首位の旭化成は過去6区で三連覇の立役者を演じた市田宏選手を抜擢。ヤクルト・小椋裕介選手らに後半詰め寄られたものの、粘りの走りで首位を死守しました。

圧巻の走りだったのは、14位に後退したチームを4位まで押し上げたトヨタ自動車・西山雄介選手。スピードに乗ったストライド走法で区間新をマークしました。同じく2区がブレーキになったホンダのルーキー、中山顕選手も区間新の走りで後方から順位を挽回しました。

区間賞 37分39秒=区間新 西山雄介(トヨタ自動車)

4区 22.4㎞ 伊勢崎市役所〜太田市役所

エースの集う最長区間、花の4区。マラソン、トラックで東京オリンピック代表を目指す日本のトップ選手達が顔を揃えました。

先頭の旭化成、市田孝選手は落ち着いた入り。追うのはトヨタ自動車のキャプテン、大石港与選手。両者とも過去のニューイヤー駅伝で区間賞を取る活躍を見せてきた実績十分の実力者同士の対決です。後方で控えてレースを進めた大石選手が中継点手前で逆転して首位を奪取したものの、市田孝選手も最小限の差で食い止めます。

ホンダの設楽悠太選手がいつもよりも抑えたペースながらじわじわと追い上げ、5区中継では4位まで追い上げるさすがの走りを披露しました。

後方で低迷中だったMHPSのエース、井上大仁選手がMGCの失速からの完全復活をアピールする区間新記録で区間賞を獲得しました。

更に後方ではこの1年で着実に実績を積み重ねて全国区のランナーになったトーエネックの河合代二選手が区間2位の好走を見せました。

区間賞 1時間3分54秒=区間新 井上大仁(MHPS)

5区 15.8㎞ 太田市役所〜桐生市役所

5区は向かい風と上りの難コース。

主将大石選手の好走で首位奪取に成功したトヨタ自動車はオリンピックマラソン代表に内定している服部勇馬選手、追う旭化成は過去の三連覇に貢献してきた村山謙太選手。学生時代は、それぞれ東洋大学、駒澤大学のエースとして、箱根2区でも競り合ってきたライバル同士です。

前半は服部選手が貫禄の走りで淡々とリード。村山選手は向かい風を我慢してレース中盤をしのぎ、後半ペースを上げて逆襲に転じます。持ち前のラストスパートも決め、6区中継では首位に5秒差まで肉迫しました。

区間賞: 45分44秒 村山謙太(旭化成)

6区 12.1㎞ 桐生市役所〜伊勢崎市西久保町

勝負は戦略の6区へ。距離は短いものの、アップダウンがあり、向かい風を受け、コーナーが多くてペースが掴み辛い難コースだと言われています。

首位のトヨタ自動車はこの区間で過去2度の区間賞を獲得しているスピードランナーの田中秀行選手。追う旭化成は20歳の新鋭、小野知大選手を起用。

実績で上回る田中選手が前半からさかんに後ろを振り返り、落ち着かない走りです。小野選手は前半早々に田中選手に追い着くと、あっさり逆転。バランスの良い力強い走りで、距離を踏むごとに差を広げていきました。

小野選手は、先輩の市田宏選手が持つ区間記録を30秒以上も更新する区間新記録を樹立。7区中継では2位に43秒に差を広げる殊勲の走りでした。

区間賞 35分13秒=区間新 小野知大(旭化成)

7区 15.5㎞ 伊勢崎市西久保町〜群馬県庁

向かい風の最終区間。旭化成はトラックの5000m、10000mで日本歴代2位の記録を持つベテラン、鎧坂哲哉選手。追うトヨタ自動車は早川翼選手。

襷を受けた鎧坂選手は、後ろを気にすることなく一人旅。区間新をマークする貫禄の走りで、堂々四連覇のテープを切りました。

2位は優勝候補筆頭のトヨタ自動車、3位は絶対エースの設楽選手と二人のルーキーが好走したホンダが食い込みました。

4、5位争いで、GMO・下田裕太選手とJR東日本・寺田夏生選手という箱根駅伝ファンにはお馴染みの選手同士の競り合いがありました。チームは共に初入賞です。

闘志溢れる走りで人気を博した名ランナー、コニカミノルタ・宇賀地強選手は現在コーチ兼任でこれがラストラン。区間6位でチームの8位入賞に貢献する走りに感動しました。

区間賞 44分47秒=区間新 鎧坂哲哉(旭化成)

チーム成績

① 旭化成 4時間46分7秒=大会新
② トヨタ自動車 4時間48分36秒
③ Honda 4時間49分30秒
④ JR東日本 4時間50分40秒
⑤ GMO 4時間50分46秒
⑥ 愛三工業 4時間51分32秒
⑦ ヤクルト 4時間51分33秒
⑧ コニカミノルタ 4時間51分36秒

総評

終わってみれば、旭化成が盤石のレースでした。スタートから終始首位争いの好位置につけ、全国的には無名の6区小野選手の快走を呼び込みました。

実力的には上と見られていたトヨタ自動車は、流れが今一つ噛み合わず、最後は隙の無い駅伝を見せた旭化成に力負けした格好となりました。

東京オリンピックを控えている効果なのか、前半から突っ込む積極的なレース運びが増え、記録の向上も進んできました。厚底シューズ効果もあるのか、四区間で区間記録が更新されました。

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