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好きなことで生きている人同士の真剣勝負

日曜日は、朝ゆっくり起きて、妻が出掛けるのを見送った後、NHK杯テレビ将棋トーナメントを観ていました。準々決勝、羽生善治九段(現在無冠)対豊島将之二冠(棋聖・王位)の対局です。実力者同士の対戦ということで、期待大でした。

羽生九段はもはや説明不要の将棋界のレジェンド。一方の豊島二冠は、「関西若手6強」の一角であり、まだ28歳ながら、棋聖、王位のダブルタイトルを保持する今が旬の棋士のひとりです。

序盤は両者ともスピーディな指し手。緊張感のある空気の中、駒組みが進んで行きました。先手番、居飛車党の豊島二冠が得意とする角替り腰掛け銀になるのかと思われましたが、羽生九段、少しばかり捻ります。事前に考えていた作戦だったのかもしれません。

将棋は子供の頃に軽く齧った程度なので、詳しい観戦記を書くほどの実力はないのですが、頭脳の限りを尽くした真剣勝負を観ているのは大変面白い。迫力ある応酬が繰り広げられた終盤の攻防は見応えがありました。

形勢は二転三転し、最終盤までもつれました。豊島二冠の攻めは、後一歩届かず無念の投了。羽生九段の勝利で終わりました。終局後の感想戦でも羽生九段のお茶を持つ手は震えていました。双方ともギリギリの勝負だったのだと思います。

解説を担当していた、斎藤慎太郎王座(まだ25歳!)が、「お二人とも、本当に将棋がお好きで‥」と言われていましたが、観ている素人の私でもそう感じました。やはり「好きは努力に叶わない」のは真実だと思った時間でした。

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