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Markover 50 の読んだ本

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Markover 50の読んできた本の読書感想文を収めています。
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2021年4月の記事一覧

金曜日の随筆:題名を考える~『増補版ぐっとくる題名』を読む

また運命を動かしていく金曜日がやってきました。2021年のWK14、卯月の壱です。本日の読書感想文は、タイトル(題名)に関する秀逸な分析が勉強になるブルボン小林『増補版ぐっとくる題名』です。 ブルボン小林氏とは?『ブルボン小林』は、小説家、漫画家、俳人、同人作家としても活躍する長嶋有(ながしま ゆう、1972/9/30- )氏がコラムニストとして活動する際のペンネームです。 本名の『長嶋有』名義の作品で、文學界新人賞(2001)、芥川龍之介賞(2002)、大江健三郎賞(2

『ユダヤの商法』を読む

本日の読書感想文は、藤田田『ユダヤの商法 世界経済を動かす』(KKベストセラーズ2019新装版)です。 語り継がれる名著の新装復刻版著者の藤田田(1926/3/13-2004/4/21)氏は、『銀座のユダヤ人』と言われた国際的な実業家です。1950年に創業した自身の会社、藤田商店を核に輸入/輸出を手掛けて富を築き、「日本マクドナルド」「日本トイザらス」「日本ブロックバスター」の創業者でもありました。 藤田氏は、本書の中で自らをたびたび”商人”と称しており、ユダヤ系ビジネス

『ひとりをたのしむ 大人の流儀10』を読む

本日は、伊集院静『ひとりをたのしむ 大人の流儀10』(講談社2021)の読書感想文です。 200万部突破している大人の流儀シリーズ伊集院静(1950/2/7-)氏は、作家・エッセイスト・作詞家として物凄い量の仕事を残している人です。ひっきりなしに仕事が舞い込むということは、社会のニーズがある、社会から求められている人だという証明です。 この『大人の流儀』シリーズは、週刊現代に毎週連載されているエッセイを単行本化したもので、10冊累計200万部を突破しています。2019年9