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Markover 50のあの人が教えてくれるもの

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Markover 50が関心を寄せる人について記しています。
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記事一覧

あの人が教えてくれるもの⑫:石原莞爾

久々になる『あの人が教えてくれるもの』シリーズの第十二回は、怪物的軍人(by 保坂正康)、石原莞爾(いしわら かんじ 1889/1/18-1949/8/15)を取り上げてみます。 スケールの大きな傑人との出会い私が、石原莞爾という人物を知ることになるのは大学生の時です。突然読書に目覚め、貪るように本を読み漁る日々を送る中で、明治維新から日清・日露戦争を経て日本が太平洋戦争へと突入していくまでの歴史を扱った書物を読むようになりました。少年時代に軍艦が好きだった関係で、軍事史に

あの人が教えてくれるもの⑪:西園寺公望

あの人が教えてくれるものシリーズの第十一回は、”最後の元老”として日本の中枢に君臨し、大正から昭和の日本の舵取りに大きな影響を与え続けた西園寺公望(1849/12/7-1940/11/24)の生涯を俯瞰して思うことです。 国葬された人物2022年9月27日、今年7月に凶弾に倒れた安倍元首相の国葬が行われました。本日の記事で取り上げる西園寺公望も、国葬された人物であり、会場の日比谷公園には数万人、晩年を過ごした静岡県・興津の坐漁荘には8,000人もの人々が弔問に訪れたという記

あの人が教えてくれるもの⑩:白洲次郎

『あの人が教えてくれるもの』シリーズの第十弾は、ワンマン宰相吉田茂の懐刀として戦後日本の復権に奔走し、晩年は実業家としても活躍した白洲次郎(1902/2/17-1985/11/28)を取り上げてみます。 男が憧れるダンディな男カッコいい生き方をした歴史上の人物を考えた時、白洲次郎の名前を挙げることに納得する人は多いのではないかと思います。残っている写真や映像を見ても、ダンディで、女性にモテそうな風貌です。日本で最初にジーンズを履いた男、”葬式無用・戒名不用”のエピソードでも

あの人が教えてくれるもの⑨:筒美京平

『あの人が教えてくれるもの』シリーズの第九弾は、昨年誤嚥性肺炎で亡くなった作曲家、筒美京平(本名:渡辺栄吉 1940/5/28-2020/10/7)です。近田春夫『筒美京平 大ヒットメーカーの秘密』(文春新書2021)を読んで、大いに触発されたので、記憶に強く刻む為に、今ほやほやの湯気が立ち昇る状態での気持ちをこの記事に残しておきます。 謎に含まれた希代のヒットメーカー日本人に生まれ、日本で暮らした人で、筒美作品を一度も聴いたことがない、という人はおそらくいないと思います。

あの人が教えてくれるもの⑧:堺屋太一

『あの人が教えてくれるもの』の第八回は、元通産官僚で、小説家、評論家として活躍された堺屋太一氏(1935/7/13-2019/2/8)です。経済企画庁長官、内閣特別顧問、内閣官房参与なども歴任した才人でした。 親しみやすかった大御所私が読書をする生活をするようになった大学時代以来、最も作品を読んでいる作家の双璧は、小説ならば、村上春樹氏と五木寛之氏、ノンフィクション/ビジネス書系では、堺屋太一氏と大前研一氏です。 初期の頃から、堺屋氏の書籍での解説や切り口は、私には理解し

あの人が教えてくれるもの⑦:升田幸三

『あの人が教えてくれるもの』の第7回は、将棋棋士、升田幸三氏(1918/3/21-1991/4/5)です。遺した名言の数々、型破りなエピソードに心を惹かれる素敵な人です。 最高の頭脳を持つ天才たちが集う将棋界将棋の世界で、プロ棋士になれるのは天才中の天才だけです。そんな最高の頭脳だけが結集する将棋界の中でも、何年かに一度、突出した才能と圧倒的な強さを有する若者が彗星のように現れ、話題を集めてきました。 加藤一二三、中原誠、谷川浩司、羽生善治、渡辺明…… そして、その選ばれ

あの人が教えてくれるもの⑥:J.D. サリンジャー

『あの人が教えてくれるもの』の第6回は、アメリカの作家、J.D.サリンジャー(Jerome David Salinger 1919/1/1-2010/1/27)です。 没後10年を過ぎてサリンジャーが、ニューハンプシャー州コーニッシュの自宅でひっそりと亡くなってからもう11年が経ちました。 大ベストセラー小説『ライ麦畑でつかまえて The Cather in the Rye』の作者であり、世界で最も有名な小説家の一人は、突如引退を発表をした1965年以降、新しい作品を発表

あの人が教えてくれるもの⑤:ゴッホ

『あの人が教えてくれるもの』の第5回は、悲運の画家、ゴッホ(Vincent Willem van Gogh 1853/3/30-1890/7/29)を考えます。幸福だったとは言い難い37年の生涯を送った人物への私の思いを記します。 ゴッホはなぜ有名なのか?ゴッホは、世界中で最もその名を知られている画家の一人です。 ゴッホはなぜ有名なのか? 彼の遺した作品が素晴らしい(本記事ではなぜ素晴らしいかの理由は触れません)ことは前提として、これほどの世界的名声を得ている理由として、

あの人が教えてくれるもの④:大橋巨泉

『あの人が教えてくれるもの』の第4回は、テレビタレント・実業家の大橋巨泉さんの歩んだ【前半生】【後半生】から、自分らしい人生の駆け抜け方を改めて考えてみます。 【前半生】テレビ草創期から活躍し、首領的存在に大橋巨泉(1934/3/22-2016/7/12)さんは、私が物心ついた幼少期から学生までの間、数々の人気テレビ番組の司会を務め、最も影響力を発揮していた人だろうと思います。 1934年(昭和9年)東京生まれ。生家は両国でカメラの部品製造・販売を手掛ける大橋商店。太平洋

あの人が教えてくれるもの③:チェ・ゲバラ

あの人が教えてくれるもの、第3回はチェ・ゲバラです。 真の革命家と言われるカリスマチェ・ゲバラ、本名エルネスト・ゲバラ(Ernesto Guevara)は、1928年6月14日、アルゼンチン第二の都市ロサリオに生まれ、1967年10月9日反政府活動中のボリビアで政府軍に捕らえられて銃殺され、39歳の波乱万丈の生涯を閉じています。 ゲバラといえば、フィデル・カストロ(Fidel Alejandro Castro Ruz 1926/8/13-2016/11/25)をリーダーと

あの人が教えてくれるもの②:アイルトン・セナ

『あの人が教えてくれるもの』の第2回はレーシング・ドライバー、アイルトン・セナを取り上げてみます。 世界中で愛されたスター・ドライバー1980年代後半~1990年代前半は、日本でF1人気が高まっていった時期です。その理由としては、 ● 1987年からフジTVがF1グランプリ(正式名称は、FIA Formula One World Championship) 全戦のテレビ中継を開始したこと、 ● ホンダ・エンジンが強さを発揮し、ドライバーとして中嶋悟の全戦参戦が決定したこと、

あの人が教えてくれるもの①:小林繁

私の作っているマガジンの中に、自分が感銘を受けたことばを掘り上げる『名言が与えてくれるもの』というシリーズがあります。 今回、その人物編で『あの人が教えてくれるもの』という企画を立ち上げることを思い立ちました。第1回目は、プロ野球(NPB)の巨人、阪神で投手として活躍した小林繁氏です。 ※私の所感以外の小林氏に関する情報は、Wikipediaをはじめ、各種Web記事からの収集です。 印象深い昭和の名投手のひとり小学校3年生から6年生くらいまで、私が一番熱中していたのは野

デーブ大久保✖長嶋一茂 対談からの学び

本日は、元プロ野球選手の大久保博元(デーブ)氏と長嶋一茂氏のYouTube対談動画からの学びです。 プロ野球OBのYouTubeチャンネルは面白いここ数日、過去にプロ野球の世界で大活躍されてきたスター選手たちが開設したYouTuneチャンネルばかり観ています。片岡篤史氏のものは以前から楽しんでいましたが、色々漁った結果、石毛宏典氏、田尾安志氏、里崎智也氏らのチャンネルはゲストも豪華で話題も面白いと感じています。 大久保博元氏が、2020年6月に開設した『デーブ大久保チャン

元ドリフ・荒井注さんの生き方への憧れ

本日は、元ドリフターズの荒井注さんの思い出です。 ザ・ドリフターズの再評価は嬉しい国民的人気のコメディアン、志村けんさんの急逝は衝撃的でした。先週から今週にかけて、テレビでは数々の追悼番組が組まれ、改めて志村さんが歩んできた足跡の凄さと温かい人間性の確認作業が行われました。志村さんには、笑いのプロフェッショナルとしての矜持があったのだ、という感慨がありました。 志村けんさんの軌跡を辿る中で、ザ・ドリフターズ(以下ドリフ)への再評価も起こっています。私もネット検索で昔の『8