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妊娠記録〜母とのやりとり〜

私の母は専業主婦です。
私には少し歳の離れた妹がいて、母は自分の人生の半分以上を私と妹のために使ってきたと言っても過言ではないほど、過保護気味に私たちのお世話をしてくれていました。

大学進学のときには、私にこう進んでほしいという母の思いと、こうしたいという私の思いが噛み合わずケンカしたこともありました。

社会人になってから、遅めの反抗期で母のしてくれることに対して「そこまでしなくていいのに、もう子どもじゃないんだから」と思っていた時期もありました。


そんな母との、結婚・妊娠を機に変化したやりとりや、私の気持ちについて書いてみたいと思います。



「あなたを大事にしてくれているのがよく分かる」

今の夫と付き合い始めてから、週末はほぼ毎週のように「会いにおいで」と言われて彼の家に泊まりに行っていました。

初めの頃の母は
「また行くの?」
「せっかく今週は一緒に買い物に行こうと思ってたのに」
「帰りは遅くならないように」
などといつも言っていました。

それに対して私は
「そろそろ子離れしてほしい」
「あまり干渉しないでほしい」
と思いながらも、母からいろいろと言われるのが面倒で彼の家に行くのを2週に1回に制限していました。
(彼と母との間でかなり葛藤でした)

そんな母なので、プロポーズを受けて結婚の報告をしたときにどんな反応をするのだろうとヒヤヒヤしていたのですが、意外とすんなりと受け入れてくれました。

むしろ、彼と何回か会ううちに「本当にあなたのことを大事にしてくれてるね、よく分かる」と言ってくれました。

母自身も私のことを大事に想ってくれている、と改めて実感した出来事でした。


「あなたひとりじゃないから、お腹にもうひとりいるんだから」

入籍、引越しを控えた一週間での出来事です。

お恥ずかしながら、仕事に持って行くお弁当はいつも母が作ってくれていました。
当然、引越しをしてからは自分で作らなければいけません。

引越し前の一週間、母は夕飯に私の好物ばかりを作ってくれました。
そして、お弁当に入れられるようにと冷凍の作り置きおかずも数種類作ってくれました。

「あなたひとりの身体じゃないんだから、お腹にもうひとりいるからちゃんとした物を食べてほしくてやってるんだよ」
なんて言いながら。

マリッジブルーに加えて、妊娠初期の不安定な情緒も影響して、母の言動を思い出してはお風呂や布団でひとり泣いてました。


「おばあちゃんがあなた達に何でも買ってあげたくなる気持ちがよく分かった」

ここでいうおばあちゃんとは、実家で一緒に暮らしている母方の祖母のことです。

これは、産休前の有休消化に入ったタイミングで実家に数日泊まりに行って、母とベビー用品の買い出しに行ったときの話です。

ベビー布団、肌着、スタイ、おくるみ、ベビーバス、カバーオール、私のマタニティ服まで、「予算はこれだけ取ってあるから」と母は全て買ってくれました。

専業主婦だからそこまでお金がある訳じゃないのに。

その買い物中に母がポツリと
「おばあちゃんが孫に何でも買ってあげたくなる気持ちがよく分かる、もう今から自分がその気持ちだわ」
と言っていたんです。

なんだかむず痒いような、ほっこりするような不思議な感覚になりました。



その他にも、私が寂しくないかを心配した夫が頻繁に「実家に帰らなくていいの?」と言ってくれるので、2ヶ月に1回くらいのペースで実家へ帰省しているのですが、その度に私が普段作って食べないであろう夕飯(大体が好物)を作ってくれたり、毎回何かしら手土産を持たせてくれたりします。


一緒に住んでいた頃は過干渉だと感じていたことも、いざ離れて暮らしてみると、ありきたりな言葉ですが「離れて感じる母の愛」だとひしひしと感じます。

何より、臨月に差し掛かった私がお腹の子に向けている愛情以上のもので、母はお腹の子ごと私を包んでくれているんだな、と。


結婚・妊娠をほぼ同時に経験しないと味わえなかった感覚なのではないかな、と思います。

書いてて少し泣きそうです。笑

私も自分の子にそれくらいの愛情を注いであげたい。
そして、お互い元気なうちに、私が母に対して出来ることも積極的にしていきたいと思います。



それではまた。

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