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【夫婦喧嘩の仕方】記念すべき第一回目の夫の防衛

 アタシの夫によく現れる防衛パターンを見ていこうと思います。

 私たちの喧嘩はほぼ95%彼の防衛的な態度との付き合いみたいなもので、あとの5%はわたしが意識的にキレるふりをして彼を挑発するです。でもそれは全部覚えているし、3回くらいです。それに比べて、彼の防衛は、ずっと数えていたんですが、70回以上、その辺から数えるのやめましたしそのくらいになるとかなり弱まってきたのでまあいいかな、と。

 で、その防衛って何かって言いますと、彼のよくあるパターンは、”いたたまれない”っていう言葉がぴったりで、何かの要因で、もうそこにはいられない、立ち去らなければという危機感以外の何物こいでもなく、それができないようであれば、汗を吹き出し、落ち着かない様子になったり、私や周りのものによく分からない難癖をつけ始める、ひどい時は、怒って立ち去る、結婚してしまったら、帰るところがここしかないので、散歩に出る、というように、とにかく、逃避できたら逃避する、できなかったら、テンパるっていうパターンなのですね。

 で、どういう時にそうなるか、と言いますと、ほんとに頻繁にあったのが、外出先、要はパブリックの中にいる時、とにかくお出かけのたびに防衛が立ってしまい、わたしは、今も軽いトラウマとなり、彼とお出かけするのに無意識に緊張して、様子を伺っている自分に出会うほどです。デパートに行っても、カフェに入っても、もちろん旅行先でも、近所のスーパーに行っただけでもそれは起きてしまうのです。

 思い出の写真を見ても、思い出されるのは、この時も、この時も、この時も防衛、防衛、防衛祭り、、、です。最初のうちはなんでこんな感じになるのか、全くワケが分かりませんでした。

 こんな感じ、というのを説明したいのですが、難しいです。まず、とても優しい彼なのに、突然何かのスイッチが入ったように、不機嫌風になり、いちゃもんをつけ始めます。その内容は、私の言動に関してが多かったような気がしますが、一度スイッチが入ってしまうと、黙るか逆に延々とその場に関係あるようなないようなことを喋り続けるのです。とにかく、不自然でリラックスしてない感じ。

 人前でそうなる場合は、おそらくですが、「緊張」です。人の間に入るだけでもストレスなのに、そこに私がいて、私にも気を遣わないといけないと思うとその非日常感に一気に自分の平常心の限界を超えてしまう感じです。そのくらい彼はいつもいろんなことに気を配っていて大変そうなんです。その上、そこの気温が高かったりすると更なるストレス、感覚も精神もパニックになっているのがわかります。毎回でもありませんでしたが、3回に2回はそんな感じだった気がします。

 今日は記念すべき一番最初の防衛の様子をお話ししましょう。

 付き合って2〜3ヶ月立った頃のことです。二人はカフェにいて、冬で夕方で、外は暗くなってきています。
 わたしが、子供の小学校一年生で使う教材に細々と名前をつけなくてはならなくて、そして、それらの教材は、ほんの短期間しか使わないのに購入させられ、その後は廃棄せざるを得ない事を、ほんとに物の無駄だ、と言いました。
 すると彼は、私が、社会を批判したと思って、彼は社会の側に立たねば、と思ったのか、いろいろと言ってくるので、めんどくさくなった私は、「私はムダが嫌いなの!!!」と強めに言った時です。

 彼はいきなり立ち上がって「帰る」と。 

わたしは、まだ彼のその様な癖に気が付いていないので、一体何が起きたのか分からず、「なんで?」と聞いても、帰る、との一点張り。でも、わたしは、「帰らないで」と言ったら、「じゃあ、一緒に出て散歩しよう」と言うことになり、一緒に出たら、ずーっと30分くらい歩いている間、なんか、頭の中のぐるぐるぐるぐるを喋り続けていて、私は何を言っても火に油を注ぐだけなことがわかり黙ってついて歩いてました。 そのうち一人で少し鎮火して、終わったんですけれどね。

 要は、社会の責任を自分は引き受けないといけない、と思って、愛するわたしが、社会と折り合いをつけていないことに不安にもなったのでしょうね。私が強い口調で言ったのも、女性不審のトラウマを刺激したのです。そんな第一回目の防衛からごく最近まで、彼独特の防衛劇場を見てきました。

 なので、《夫婦喧嘩の仕方》カテゴリーは、主に彼の防衛劇場プラスわたしの意識的なキレ事件、そして、彼の徐々に起こしていった変化に言及していく感じとなります。

 この、人によって持っている防衛パターンは、その人の個性とも言えるし、それを自覚することでしか、自分も周りも安心して暮らしていくことはできません。相手や状況の”なにが自分を危機に陥れるのか”。大抵の人は、落ち着いてそれを捉えることができないので、闇雲にその場をどうにかしようとしますし、落ち着いた時に謝ったりできればまだいいのですが、それはそれで、自分自身を直視していないことになります。

 彼のパターンは、あまりにも調和が欲しくて、あまりにも諍いなどを忌み嫌うあまりに、裏の裏まで無意識のうちに読んでしまうので、一体誰のために防衛が立っているのかもわからなくなってしまうのです。

 私を愛している、守りたい、と強く思うが故に、世の中との平和が取れないと思った途端、一瞬でどうしていいか、わからなくなるのです。

 今の彼は、自分軸になってきたので、だいぶん思考がシンプルになってきました。世の中の平和も、子ども達の幸せも、いい社会も、”自分が欲している”、そして、”他人の問題は他人の問題”と線引きができてきているので、あまりぐるぐるしなくなってきました。

 それまでの軌跡を読んでください。マガジンの《夫婦喧嘩の仕方》で、どうぞ。無料です。

 

 

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