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【映画感想】輪るピングドラム RE:cycle of the PENGUINDRUM[後編]僕は君を愛してる



RE:cycle of the PENGUINDRUM
[後編]僕は君を愛してる


■凄かった。
時代とか人生とか、
生きてる意味とかなんて
薄っぺらくなりそうなことを
別に重厚にするわけでなく
本質の本当のど真ん中に
ギリギリと到達して行って
ぼろぼろ泣いてしまう。
きっといつかのデスティニー!

■しかしテレビ放送版見たはずなのに
全然違う物語になっている気がする。
いや、覚えてないだけないだけなのかもしれないが。
全てが新規カットに見えてしまう。
編集マジック!

■物語は全て誰かの回想で繋がれていく。
みんな幸せになろうとしているのに、
それが叶わない。
それどころかどうしようもない悲しい不幸が襲いかかる。

■そこに現れる
「運命のレールを乗り換えてしまえば良い」
という言葉を吐く人物。
普通ならばこのような人物は人間を惑わす悪魔的な存在なのだが、
ここでは本当に救いの神であり、
彼らの最後の望みなのだ。

■対して彼らを本当に惑わし、地獄へ引き摺り込もうとするのは
「呪い」だ。
それは運命を変えるのではなく
そこに留まらせようとする力。

仕方なかったんだ。
どうしようもないんだ。
そういうこともある。
諦めろ。

しょせん生きるとはそう言うものだ。

■などと、さもそれが人生の真実であるかのように囁き。
人心を惑わす。
人間を留まらせて、
停滞させ、
腐らせる。

可能性の芽を潰す。

それが呪いだ。

諦めて全て受け入れる。
そうしなければいけないような気分にさせてしまう。

■馬鹿野郎が!
そんなわけがない。
お手軽に納得してしまうな!
君には幸せになる権利がある。
でも、もへったくれもない!
可能性を放棄するな!
他人が押し付けた罪を気やすく受け取るな!

■あぁ、そうやって諦めて
ゆっくりと死んでいくのはとても楽だ。
何もしなくていいし
何も考えなくていい
捏造された罪を背負ってうっとりしていれば
何かをやり遂げた気分になれるだろう。

■イマージーン!!
きっと何者にもなれなかったお前たち告げる!
未来は薔薇色ではない!
えー!
しかしだからと言って絶望的でもない!
そんなことは誰にも分からない!
なのに、分かった風な顔をして
悲壮な顔をして、
全てを諦めるな!

■可能か不可能かなんてお前が決めることではない!
お前が決めるのは
運命のレールを乗り換えるかどうかだ。
その決断はお前に託された!

■自分が不幸だと思ったのならば。
それはお前の決断の結果だ!
運命は決められてたものではない、
神はサイコロを振らない。
偶然なんてない。
お前には幸せを選ぶ力があるのだ!
今からでも全然遅くはない!

■何を言ってるんだー!
誰だお前ー!
ぎゃー!
うわー!
ヒェー!!!

…そんな感じの映画でしたのよ。
どんな感じ?
とても幸せ。
みんなハッピー。
ハッピーうれピー
よろピクね。

■何を言ってるんだー!
誰だお前ー!

誰ですか?

私だ。

劇場版 輪るピングドラム
RE:cycle of the PENGUINDRUM
[後編]僕は君を愛してる

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