最後の晩餐
本当に金木犀が香っているのか、記憶の中のイマジナリー金木犀が香っているのかわからなくなってきました。そんな季節です。
先週、このマガジンの最終回を更新しました。
今回は、中盤に開催した「箸休めの箸大運動会」につづいて、締めくくりの「最後の晩餐」を開催します。
このnoteをご購読いただいたお金で、美味しいものを作って、いただくだけの会です。
ところで、よくある質問ですが「最後の晩餐に何を食べたいですか?」と聞かれたら何と答えますか。
私は「納豆ご飯」と答えると思います。パッと想像して、それしか思い浮かばないのですね。
カレーも好きだけれど、カレーを食べた後の口の中や胃袋の中の感じはそんなに好きじゃない。最後の晩餐は、切れ味よく、後味よく終えたいという思いがあるんですね、きっと。
納豆ご飯って、味はもちろん、口に含んだ時の米と豆のつぶの食感も最高です。「食している」という実感があります。あれを味わったら、私はもう思い残すことなくいけると思います。
後味よくないだろうって?納豆に関してはそれはあまり感じないんですよね。油分が残るのが苦手なんだと思います。とにかく、最後の晩餐は、納豆ご飯でお願いします。
さて、今回「最後の晩餐」と題して、この連載の締めくくりに何を作ろうかと考えたところ、やっぱり豪勢なものではなく、毎日でも食べたいようなものがいいなあと思いました。
気に入りの八百屋にいって、美味しそうな野菜を片っ端から買ってきて、それを並べて思い浮かぶ「今、一番美味しそうな滋味深い定食」を作ることにしました。
それでは、どうぞイマジナリー金木犀の香りとともにお楽しみくださいませ。
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陽の当たるキッチンに帰るまで
子供の頃にはじめて料理をした時から、今の一人暮らしと料理の関係、そして「陽の当たるキッチンのある家に住む」という夢までの話。毎週水曜日更新…
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