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シャトー・メルシャン 大橋健一氏によるセミナーに参加しました

今回のセミナーはざっくり言うとマスターオブワインの大橋健一氏がメルシャンのブランドコンサルタントをしていまして、どういったことをしているかというお話でした。

もちろんワインのテイスティングもありましたが、はっきり言って大橋さんの話がかなり興味深く(実際2時間のうち1時間30分はお話でした)、テイスティングの時間も短かったので、話の内容を中心に書いてみます。

ワインのラインナップ

2018年の10月からワインの表示ルールが変わるのですが、それに伴ってメルシャンは産地名までしっかり記載したワインのラインナップが多くありました。

産地に関しては、地域で育てたブドウを85%以上使用した場合に限り産地名をラベル表示できるのですが、すでにある勝沼、9月オープンの桔梗ヶ原、2019年オープンの椀子の3つのワイナリーを軸に産地表示にもこだわったワインがラインナップされていくようです。

ワインのキュベもアイコンシリーズ、テロワールシリーズ、クオリティシリーズと3つに分かれ(価格もかなり違ってきます)、テイスティングもそれぞれのシリーズから2つずつ6種類ありました。

トップのアイコンシリーズでのこだわりの1つがラベル。海外を見据えジェイミーグッド氏をはじめ海外の友人たちに意見を求めたそうです。今までメルシャンのラベルで手で破ったような和紙のラベルのワインがありましたが、あれは海外では受けが悪いらしい。私なんかは逆に外国人には受けが良いと思ってましたから少し意外です。安っぽく見えるみたいです。

紙の質と、ロゴ、ワイナリー名、産地名とその配置や大きさはかなり試行錯誤したことが聞いてて伝わってきました。

ムートンにしますかペトリュスにしますか


と大橋さんはメルシャンに聞いたそうです。

ラベルの展開をどうしていくのか。

写真の中、ムートンのラベルの場合はロゴがあり、どちらもムートンという言葉も入っているのでこの2本は関連性があると推測できます。いっぽうペトリュスはラベルが全く違うのでこの2本が関連するワインだとはわかりません。どちらの戦略で行くのか。どちらもメリット、デメリットがあります。

メルシャンはワインを見ればわかるのですがムートンのラベル戦略を選びました。

どのワインにもシャトーメルシャンの文字とロゴがあります。


ちなみに写真のワインはどれも全く違うワインに見えますが、どのワインにも目立たないようにコンチャイトロのワイナリー名があります。同じワイナリーのワインです。

ムートンのほうはパッと見て、同じロゴ、ワイナリー名が分かりやすいですが、売り場では同じワインが並んでいるようで売る側は売りにくくなります。

飲食店でも同じような感じですよね。同じ会社でも全部違う店名にするところもあれば、同じ店名を出していくところもあります。

ワインツーリズム

消費者がワイナリーに来る重要性もかなり力説していました。

ワイナリーに訪問した際、気に入ってもらえば、

ワインを購入してもらえる。造り手に取ってワイナリーでワインを買ってもらうことが1番コストがかからない。

人から人への伝達。わざわざお金を払ってワイナリーまで来てくれて、お金を払ってワインやワイナリーのことを知ってくれて、さらに他の人に宣伝してくれる。

どういう動機、用途で買ったワインなのか、誰がどの時間に、などこれもコストがかからずに知ることができる。

ツーリズムなどのイベントで多くの人が来てくれれば地域の活性化になる。旅行として組みこんでくれればさらに地域に貢献できる。


メルシャンのワイナリーツアーに一般参加者としてもぐりこんだ大橋さんは気になるところをかなり改善されたそう。

メルシャンじゃなきゃダメなところ、メルシャンだからできることをもっと強調させないといけない。お客さんの琴線に触れる説明でストーリーを持たせるようにし、今は5人のMOGといわれる5人のおじさんたちがワインの説明をしているそう。

MOGとは(Mercian Omotenashi Guide)の略ですが、大橋さんはOjisan Gundanと言ってました。

話の中で5人の方たちをかなりイジってたんですが、その言葉には信頼というか本当に頑張ってくれているうれしい思いというのが伝わってきました。

改善された新しいワイナリーツアーは6月から始まっているようです。

俄然私も行きたくなりました。単純なんで。

勝沼のメルシャンのワイナリーに行ったのはもう3,4年前なのでどう変化したのか体験してきます。そしてワインもがっつり買ってきます。そしたら飲んでくださいね。

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