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5月に読んだ本の感想をゆるりと。

いやいや、今年の春はほんとにあっという間に過ぎてしまって、もう梅雨ですってよ。

3月~夫の新しい事業を手伝うと決めて、お店に立ったりSNSを動かしたり雑務をしたり、けっこうエネルギーを使う日々だった。

新しいことを始めたはいいものの、「この先どうしようかねー?」と大なり小なり考えることも多くて、わたしの場合、手に取る本にそのときの悩みが反映されがちだ。

悩みの数だけ本がある。
それでいうと、いま興味を惹かれる本は「生きるってなんなん?」っていう系統なのだ。大丈夫、こうゆうのを考えていると退屈しない。ははは。

ふだんそこまで本を読まない夫も、月に数冊買ってくるもんで、積読が小山くらいになってきているわが家である。2人で生き方をゴソゴソ模索中である。

せっかくだし、5月分から読書記録を書いてみようと思った。これからもnoteでゆるゆるシェアする予定なので、スタンバイして待っていてくださいね。←

ちなみにわたしは年間100冊を継続して読んできたのだけれど(記録を付け始めて4年くらいになる)、冊数じゃなくて読書の質を上げたいと常々思っている。こうやって文章に書くことで、少しでも本に恩返しできたらなー、なんて、考えてます。

5月は7冊。前置きはこのへんにして、時系列で紹介していきます。

指先からソーダ(山崎ナオコーラ)

こちらは山崎ナオコーラさんの初のエッセイ集。ひさびさに本棚の奥から引っ張り出してきて、読むのは2~3回目かな。この本けっこう前から持っているよなーと思ったら、出版されて10年以上もたっているのか。

今年はGWも仕事をしていたので、連休明けの休日にパラパラと読んでみた。見開きで完結する短いエッセイが多いから、テンポよく読めて楽しい。例えばランチに行って注文して待っている間に、5話くらいは読めちゃいます。

たまにこうゆう、圧のないエッセイを読みたくなるのだ、いい意味で。
アンニュイな会話でジワァッと章が終わったりする。
結論は?意味は?そんなんいらん。ただ読書を楽しみたい人向けの、低刺激でみずみずしい、まさに微炭酸みたいなエッセイ集です。

世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方(八木仁平)

この本はスゴかった。(語彙力喪失)
4月に一度読んでみて、「こここれは!」と本腰を入れて5月に再読した。

というのも、夫の仕事を「手伝う」といつも、わたしには違和感が芽生える。自分で決めたことだし、割り切りたいのに、どうしてもモヤモヤしてしまう。これまでの仕事も、自分にできそうな範囲の仕事を選んでいただけで、ほんとにそれが合っていたのかなー?と。

ノートとペンを準備し、みっちりとワークに取り組みながらの再読。
3日くらいかけて、ノート15ページ分くらい文字を書き出した。これは、やってみてよかったです。(途中めげそうになったけれど)

上のモヤモヤの原因は、端的に言うと「わたしの自立心が強すぎる」からということで腹落ちした。あと何事も自分の成長が感じられないと、秒で飽きてしまう。原因が分かっただけで大きな一歩、冷静になれた。

具体的かつ論理的なアプローチがスゴいんです。
しかも段階を踏んでクリアしていき、それを組み合わせるイメージだから、丁寧にやれば必ずやりたいことが見つかる仕組み。

わたしの場合はコンプレックスとかトラウマみたいなものも洗い出されて「うえぇっ」ってなる箇所もあったけれど、ノートを見返すと自分のトリセツが完成してて、心強いことこの上なし。

フランス人は10着しか服を持たない(ジェニファー・L・スコット)

この本、超有名ですよね。80万部を超えるベストセラー。
知っていたけどタイミングがなく、図書館でたまたま見つけて読んでみた。

典型的なカルフォルニアガールだったという著者が、フランスにホームステイ中の体験や学びをまとめた本。

そもそも物欲もそれほどなく、夫から断捨離魔と呼ばれるわたしには、目をむくような発見はなかったかな。でもふだんの暮らしに楽しみを見出す考え方は好きだから、ヒントはたくさんあった。「真似したい!」という箇所をうまく取り入れるのがよさそう。

たまにはソファでポテチ開けながらデレーッとしてもいいと思うのだ。
心地良さはたぶん模倣だけじゃなくて、自分でコツコツ探るのが吉。

村上朝日堂(村上春樹)

5月は数年ぶりに音楽フェスに行った。
芝生にレジャーシートを敷いて、飲み食いしながらゆるーく参戦。

この夏はお祭りとかフェスとか、復活するよね。楽しみ。

そんな快晴フェス日和の芝生の上で読んだ1冊は、村上春樹氏のエッセイ。うん、すごくビールが進んだ。(笑)
長編の新刊ももちろん買ったけれど、まだ56ページしか読めていない…でも村上ワールドが恋しい。そう思って連れて行って正解だった。

村上春樹さんのエッセイが好きで、少しずつ集めている。特にこの「村上朝日堂」はシリーズになっていて、安西水丸さんのイラストにも癒されます。文章と絵で、2人の文通のような空気感も漂っててすてきだよ。

6月は新刊読むぞー!

父の詫び状(向田邦子)

こちらは何回読んだだろう…
ちょっとチープな表現で申し訳ないのだけれど、ほんの数百円でこんな名人芸に出会える。だから読書ってやめられないのだと思う。

使い慣れない言葉をここぞと使うが、「珠玉」という言葉がぴったりの、向田邦子さんのエッセイ集。

5月はわたしの父の命日ということもあって、スーッと手が伸びた1冊。
別にしんみりしたいわけじゃなくむしろ逆で、著者のカラリとした大胆さや、人間味あふれるユーモアが大好きだ。

あんなこともあった、こんなこともあったと、章のなかで話がどんどん展開されるんだけど、さいごには一本筋が通るのが不思議すぎる。どうやったらこんな文章書けるんだ???(たぶん35回くらい生まれ変わらないとムリだと思う)

飛行機事故で急逝した著者。残された作品をじっくり噛みしめるように、読めるだけ読み尽くしたいと思う作家さんのひとりです。

苦しかったときの話をしようか(森岡毅)

この本は夫婦で読みました。
読み終えると、2人とも本に向かって「ありがとう」と言いました。(笑)

戦略家・マーケターの森岡毅さん。
経営危機のUSJを立て直したことで有名ですよね。夫が森岡さんの別の著書を読んで「熱い文章がすごい好きやわー」と感銘を受けていて。わたしも働くマインドに興味があったので、この本を選んでみた次第。

2冊目に紹介した『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』で、自己理解の土台を耕していてよかった。その土台に、エネルギーをぐわっと注入してくれるような、文章の熱。

それもそのはずで、この本は著者がご自身の子どもたちに向けて書き溜めた、将来や仕事に悩んだときに役立つ虎の巻。わたしたち夫婦も、就活生に戻ったつもりで引き込まれながら読んだ。

やはり自分の強みを理解して、とことん磨いて尖らせた人は強い。焦らず磨くときもしれないなー。年齢とか1ミリも関係ないよね。

ポジティブの教科書(武田双雲)

ちょっと夫婦のことばかりであれなんですが、いきなり夫が朝起きて「目が覚めた、ありがとう。おフトン、ありがとう。」と言い始めた。

…人格変わりすぎわろた。
(まじ正気か!?てなった)

聞くと書道家の武田双雲さんの発信の影響でした。(YouTubeを観たらしい)これは夫が買った本。面白そうだったので、わたしが先に読んだ。

まずこの和紙のような独特の装丁がタイプです。手でスリスリしてしまう。紙の本フェチにはたまらんです。

わたしは著者のことを、恥ずかしながら「字を書く人」くらいにしか認識していなかった。言葉に触れるのは初めてだったけれど、いやー、めちゃくちゃ親しみやすくて楽しかった!

生きていて、ふとダークなことやネガティブなことを感じちゃうのはしょうがないと思う。でもその受け入れ方というか、とらえ方は誰だって鍛えられる。「ほうほう、これをどうポジティブに変換したろうかいな?」と困難も面白がったほうが、生き方として逞しい気がする。

まず生きていることに感謝(笑)

実生活に基づきながらも、スケールの大きさを感じられるすてきな本だった。

5月に読んだ本まとめ

思ったより長くなってしまった。
読んでくださってありがとうございます。

5月は自己啓発本と、ゆるり息抜き本のメリハリ強めの1か月だったかな。あと体を使いながらの読書も多かった。付箋を貼ったりメモしたり、ノートにがっつり書き込んだり。たぶんその延長でこのnoteも書けたし、よかった。

また、楽しみながら読んで書いていく。

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