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70代の男性の転倒事故に見える風景

全くの死角から突然現れたおじいさん

杖をついて歩いてるつもりが

わずかな曲がり角の路面の傾きに足をとられたのか

おっとっとっとっと

頭から転倒!

バスは5メートル以上手前で停車した

おじいさんピクリとも動かない…

ヤバい…

バスに乗っていた私と男性が

迷いなく飛び降りた

男性は他の車を誘導

バスはおじいさんが他の車に轢かれないよう
盾になった

わずかだが額から出血がある

すぐに119

お名前は?

何歳ですか?

おじいさんは道路に顔をつけたまま

◯◯です

◯◯歳です

意識はある

救急車要請のため簡単に状況と現場を説明した

そうこうしているうちに

人が集まってくる

何か手伝えることありますか?

このタオル使ってください

名前も名乗らず協力を申し出る人がいることに

ちょっと感動していた


おじいさんはたぶん過去に

病気をしていて足も手も思うように動かず

とっさに傾くからだを立て直すことができず

転倒したようだ

ただ、バスがかなりゆっくり走っていたから

良かったものの

もう少し速度が出ていたら

バスの出発が少し早かったら

死角から飛び出すおじいさんを

避けることは出来ただろうか


曲がり角いっぱいまである建物の

向こう側から飛びこんでくるおじいさんを

想像出来ただろうか


住んでいる人は優しいのに

町の作りや道路の凸凹は

杖を使う人や
ベビーカーや車椅子等に

優しくない

道を作っている人の中に

そのような想像力がない

人はみな老いていく

どんなに若くて強い人も

命は永遠ではない

町を造る人はもっと想像力を働かせてほしい

なんなら介助が必要な施設見学なり体験なりをしてから町を設計してほしい

おじいさんのその後はどうなったかわからないが

見てみぬふりをせず駆け寄ってきた人がいたことは

単純に有り難かった

明日は我が身ですからね










もしもサポートいただけたら諭吉とその家族の生きる糧になります☺️ どこかで恩返しもできればと思っています☺️よろしくお願いいたします🍀