誰だって「個性」を持ちたい

そうタイトルに示したはいいものの
私は「普通」の方がなんとなくいい気がしている。
それは多分私が幼いころから
「まりもちゃんは変わった子だから」
「まりもちゃんは個性的だよね」
と言われ続けたからかもしれない。

でも多分これはないものねだりで
個性的だと言われたい人たちには贅沢な悩みだと思われるかもしれない。
誰だって「マイノリティーな存在」は憧れなのだ。

個性的だと言われたいからちょっと変わった服を着たり
自分は変わってるんだ、と思い込みたいからプロフィールに「謎の人です」「変人って言われます」と書く。
その人の中ではそれがかっこいいからだ。
しかし、そんな人間の大半が私にとっては平凡な存在で
「普通って言われるのがどうしてそんなに恥ずかしいんだろう」
と首をかしげるのだ。

地下アイドル時代は有難いことにこの偏屈な「個性」が武器になった。
客ウケこそ悪かったが、私の趣味嗜好はメディア受けが良かった。
しかしやっぱり女としては扱いにくい存在なので
売り上げには直結してくれなかったけれど。

出来ることなら売り上げに直結する「偽物の個性」を纏いたかった。
可愛い声で「私、変わってるって言われるんですよぉ」と
媚びることが私にはできなかった。
多分、本当に個性的な人は同じような悩みを持っているのではないかと
私は勝手に思っている。
しかし、私が強く惹かれるのはそういう唯一無二の個性を持った人だ。
何か変わったことをしてやろう、という打算ではなく
自然とそういう振る舞いが出来る人は私にとって魅力的でしかない。
だけど、そういう人こそ驕らずに「私は普通」と答えるのだ。
(だから余計に好きになれるのだけれど)

ライターになった今では、あまり個性というものは要らない気がしている。
文章に「クセ」があると、きっと声優さんが読みづらいし
サークルさんの売り上げにも貢献できない気がするからだ。
なので、なるべく書き方こそクセはあるけれど
(会話のようにしたいので、セリフの合間に「間」を取って書いてしまう)
内容は比較的万人受けするフラットなものを書いているつもりだ。
それでも基本が「100人居たら1人の性癖に刺さればそれでいい」ので
やっぱり万人受けはしていないのかな、とたまに思う。

ここは有料記事を一応置いてあるけれど、商業ベースにはしていないので
(もちろん有料記事を買ってくれたりサポートを貰えればその分私の生活は潤うし、それ以前にとても嬉しい)
結構好き勝手に書いてしまっている。
勿論全部読んだうえで「スキ」を押してもらいたいけれども
ほとんどが宣伝目的の「スキ」だ。
本当にスキじゃないなら出来たら押さないで欲しいけれども
みんなお金は欲しいから仕方ない。

個性に憧れる人は、変わってるねと言われた時
「はたしてそれは本当に嬉しい事だろうか?」と
もう一度、自分の「普通」と向き合って欲しい。
もし自分がマイノリティーな存在じゃなくても
本当のあなた自身をちゃんと愛して欲しいから。


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