深夜の白鳥とツナマヨ

ようやくミッドナイトスワンを鑑賞できた。
ミッドナイトスワンは草彅剛さん演じる凪沙が、ヤンキーの妹に育児放棄された娘の一果を引き取るという話なのだが
この映画はとても素晴らしいんだけれども、映画素人がこぞって
「草彅剛が気持ち悪い」
とのたまってるのをツイッターで何度も目にした。
画像が出るたびにそのリプライが付いているので無理もない。
最近話題になったツナマヨ状態なのだ。
「いい映画なので観るだけでも……」
という配給に対し
「それが僕の中で問題になってるんですよね、観ようという気にさせない。
観たいという気にさせるなら、もっとLGBT役を美しくするとか色々出来ると思うんですよね」
と件のシェフが私の脳内で再生されるのだ。
しかし、この映画に関してその美醜は果たして問題なのだろうか?

始まって数分、私は凪沙の所作の美しさに圧倒された。
女性なのだ。
凪沙は明らかに女性らしい女性なのだ。
一果の分の食事を作り、「いただきますは?」と促す。
時には自分の勤め先にも連れていく。
凪沙の母性の芽生えは、明らかに女性のそれなのだ。
そうは言っても、と言われるかもしれない。
だが、みんながみんな橋本環奈さんや浜辺美波さんの様な美しいLGBTとは限らないのだ。
もしそんなキャスティングなら、逆に興ざめしてしまう気がする。
私なら観る気が失せてしまうだろう。
リアリティがないからだ。

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