タイトルをつける|2020年6月1日の日記

きょうは有給休暇。朝から日記を書いている。(日記?)

8時5分、目がさめる。8時22分、ベッドから出る決意をする。8時30分、起きあがる。朝課と朝食。チャイをいれる。朝のうちにすべきこと、をすませる。

おひるになるすこしまえに、池澤夏樹『明るい旅情』を読んだ。

きょう読んだ最後の一章「蜂の旅人」は、マルタの紀行文。ここに2016年末に読んだ『星に降る雪』(初出、文庫ともに2008年)に収録された中編小説「修道院」のもとになったらしい修道院が登場した。巻末の初出一覧をみると1990年1月に発表されたエッセイだが、文中には映画『蜂の旅行』*1 の字幕の翻訳にとりかかる直前のことだとある(この仕事についてもどこかで読んだけど、どの散文だったかみつけられない)。
映画は1996年6月に日本で公開されたものらしいので、旅の舞台は1995年の秋だろうか。となると「体験」から「作品」までに10年以上の時間が流れていることになる。作家にとって10年とはどんなものなのだろう。さらりと描かれた古い修道院から得た印象があのすばらしい中編になるまで。

『明るい旅情』でとくに印象にのこったエッセイはふたつ。

ひとつめは「汽車と、世界の本当の広さについて」。これは本書の最初に収録されている。『スティル・ライフ』を読んでから、わたしはできるだけ本のいちばんはじめにいちばんの集中力をむけるようにしている。

 あの頃の汽車の威容をどう説明できるだろうか。鉄という素材の冷たさ、重さ、堅さはもうそれだけで非日常的で、それをあんなに大量に使って組み上げられた汽車という構造物は遠くから見ても偉大、そばに寄ればもう恐ろしいほどだった。*2

「今となってはどうしてもノスタルジアの言葉で語るほかないのだが、」とことわって汽車について話しはじめると、「自動車なんて、あんなものはうすっぺらな鉄板を叩いて作った洗面器」とまでいいきってしまう。もちろんこれは意識的に書かれた偏見なのだが、小気味いいものだ。

もうひとつは「おじさんの宝貝」。文庫本でたった4ページの短いエッセイ。これは池澤夏樹さんが経験したことではなく「友だちから聞いた話」だそうだが、ニューカレドニアでのひとつのエピソードが収められている。

あとはこのまえの日記でふれた「イギリスを出た人々」もおもしろかったな。紀行文学をもっと読んでみたい。

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*1 原題『O melissokomos』。1986年製作。ギリシャ・フランス・イタリアの合作。テオ・アンゲロプロス監督。
映画はみていないが検索してみたら動画がみつかった。むかしの映画の字幕のフォントってめちゃめちゃいいよね。

*2 池澤夏樹『明るい旅情』、新潮文庫、p.12


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けっきょく午後のほとんどはぽやぽやしていた。見たもの。


オモコロ特集

インターネットに革命を起こせ!俺の『WEBサービス』選手権


オモコロのひとって冒頭の

INTERNET ~インターネット~

みたいなの好きだよね(偏見)。記事はおもしろかった!

恐山がWeb会議だとゲームマスターみたいな写りになるの毎回笑ってしまう。原宿さんは社会人のコスプレまでしているのに内容がひどくて最高だった。ロゴはかわいい。
かまどさんのプレゼン動画、気合がすごい。


制作された「校長先生の話エンドレス」、くせになる。ちょっと待つと“狂い”のポイントがくるのでなんとなくみてしまう。こんどほんとに作業用BGM(?)にしてみよう。

twitterで日本のトレンド1位にもなっていた。おめでとうございます。



品田遊のRadiotalk


これまでにもいくつかきいたことがあった恐山(品田遊)のひとりしゃべり。ひまにまかせて最初からぜんぶきいた。どれもおもしろかったけど、とくに「会社の飲み会で東京フレンドパークⅡの話ばかりしていた」で、あまりの「あったわ~」に笑ってしまった。

割り勘の計算をしてるときの私は隅のほうで息を殺している」の話、森博嗣じゃん。といわれまくっている気がする。そしてたぶんとっくに読んでいる気がする。

ひとつ3分くらいで手軽にきけるのでおすすめ。



あたしンち(の紹介)

すこしまえのオモコロチャンネルでダ・ヴィンチ・恐山(@d_v_osorezan)が『あたしンち』について語っていた。


画像1

最高のオタク(動画より)


動画じたいはすでにみていたのだけど、その直後に書かれた恐山の日記もいまさらながら読んで(無料分だけだけど)、

作者のけらえいこさんのインスタ投稿にもたどりついた。(コメントがとてもいい)


こういうのをみると、ふれたものから受けとることのできる情報の量と質の差に圧倒されてしまう。そして「好きなもの」を表現して人に伝えられることの強さと尊さ。アウトプットを習慣化することには一定の意味があると信じよう。


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きょうは20時から全国200か所でいっせいに花火を打ちあげる企画があったらしい。うちのほうからはみえなかったけど、「やったもん負け」の世界でなにか行動をおこそうとするひとたちはえらいなと思う。たくさんのひとにしあわせな時間をありがとう。


さいごに今月の目標。

2020年6月の目標
・RTで流れてきたツイートのリプライ欄を見るのをやめる
・平日の朝課をなるべくつづける
・日記をつづける


日記はここまで。ご清聴ありがとうございました。


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メモ

食事
・9時半 トースト(たまご、マヨネーズ、ハーブソルト、レモンペッパー)、チャイ(2杯。カルダモン、クローブ、胡椒)
・カカオ70%のチョコレート(3粒)
・19時 レトルトカレー、ごはん(2杯ぶん)
・0時すぎ ハーゲンダッツ ファミリーカップ(ストロベリー、半分)
・白湯と水たくさん

日課
・床の拭き掃除
・ラジオ体操第一、第二(きょうは肩甲骨のストレッチも)
・スクワット 20回 3セット

ラジオと動画
・オモコロチャンネル
・匿名ラジオ

読みもの
・池澤夏樹『明るい旅情』(読了)

・『本を贈る』より「心刷」(印刷・藤原隆充)

・『日本国語大辞典』をよむ(今野 真二) | 三省堂 ことばのコラム
──第13回 懐かしいことば

・高橋源一郎「一億三千万人のための『論語』教室」
──「コロナの時代」に「論語」を読むこと。12


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