気づいたら、人生が群像劇からギャグコメになってた。
今期のドラマで私が見ているドラマ「日曜の夜ぐらいは…」。とあるラジオ番組がきっかけで、それぞれ息苦しい日常を過ごしていた3人の女性が出会い、友情を育む物語である。
度重なる辛い出来事に胸が痛みつつ、登場人物たちと一緒に、その中に見える微かな光に希望を求めて手探りでもがきながら観ている。
そう、私がドラマや映画なので好きなのが、いわゆる群青劇のようなもので。感情移入しやすいタイプなので、いつも登場人物たちに自分を重ねては、その物語に入り込んでいる。
少し前の私なら物語が終わった後も、一人で黄昏れて、昔の自分や今の自分と重ねて感傷に浸ったりしていた。青春時代の青臭さとかもどかしさとか、そういうのを思い出しては勝手にしんみりしたりして。
でも、最近それができなくなった。というか、今の自分と重ねようとすると、息子とのドタバタな日常ばかりが思い浮かぶのだ。お風呂上がりに裸で駆け巡る息子を同じく裸でオムツを持って追いかける自分とか、シートベルトに座らない息子vs座らせたい母(私)とか、そういう騒々しい日々が思い浮かんで、ちっとも感情に浸るような場面が思い浮かばない。むしろギャグコメにでもなりそうな場面ばかりが思い浮かんで、一人で笑いを堪えるのに必死になる始末。
そうか、私の人生、いつの間にか群像劇からギャグコメになってたのか。今までは青臭いような、少しほろ苦いような、そんな青春とも言える時間を過ごしてきたけれど、気づけばそんな時間は当に過ぎていて、今ではハチャメチャ子育てライフを送る逞しい母になっていたのだ。
そう考えると、なんだか今度は急に嬉しくなった。今の私は、毎日思い返せば笑いしか起こらないような、そんな騒がしくて、楽しくて、幸せな日々を送れているんだ。
群像劇も好きだけれど、私が実際に歩む人生ならば、ギャグコメの方がいいかもしれないなぁ、とそんなことを思った。だって、その方が楽しいことばっかり起こって面白そうだし。どうせなら、人生楽しい方がいいじゃない?
そうこうしているうちに、夫がなぜか大量のティッシュボックスを抱えて帰ってきた。何やら面白い話があるらしい。そうだ、夫も私の人生をギャグコメに変えた一人かもしれない。
結婚して、出産して、子育てをして。私は今、新しいステージで、新たなドラマを作っている真っ只中なのだ。まだまだ私の物語は続いていく。
これから私の人生のドラマには、どんな展開が待っているのだろう。そんなことに胸を躍らせつつ、毎日を楽しんで過ごしていきたいです。