トランスジェンダー(MtF)のスポーツ女子枠出場について


以下、
女性=生まれた時から体が女性でXX染色体を持つ人
トランス女性=生まれた時は体が男性で女性に性自認を変更した人
男性=生まれた時から体が男性でXY染色体を持つ人
として記述します。

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これまでのスポーツは、男性と女性とで分れていました。

しかし昨今では、トランスジェンダーが自認の性別で、自認の性別枠でのスポーツに参加することが認められつつあります。

世の中的には、それが「先進的でダイバーシティだ!」という認識が広まっていると思いますが、私はそれに疑問を感じます。


先日の東京オリンピックでは、史上初の、男性から女性へと性別変更をしたトランスジェンダーが重量挙げ競技にて女子枠で出場したことが記憶に新しいかと思います。


yahooニュース「五輪史上初 トランスジェンダー選手の参加条件は?」2021年8月2日 
https://news.yahoo.co.jp/articles/23670d2fa45811f6aea5e3631f431bef5a125e3f



トランス女性が女子枠で出場するためにはこのような規定があるそうです。


”2-2男性から女性へ移行した選手の参加は、以下の条件で出場が可能。


(1)性自認が女性であることを宣言していること。宣言した性自認は、スポーツ競技目的で、最低4年間は変更することはできない。


(2)出場までの少なくとも1年間は、血清中の総テストステロン値(※注)が1リットル当たり10ナノモル以下を維持していること。


(3)女性の競技に出場している期間、血清中の総テストステロン値が、常に上記(2)の数値を維持していること。


(4)違反した場合は、女性の競技への参加資格が1年間停止される。


※注:テストステロン値とはいわゆる男性ホルモン値のこと。筋肉を増強するとされるホルモンの一種。”

(ちなみに、FtMの場合、男子枠に出場する条件は特にないそうです。そりゃそうですよね。※男性のテストステロン値については後述)



(2)のテストステロン値について深掘りしていきたいのですが、”通常の女性の一般的な値は1リットルあたり2ナノモル程度”だとか。

おかしいことに気づきましたでしょうか?


一般女性が2ナノモル程度に対し、トランス女性はなんと10ナノモル以下まで許されています。
トランス女性は女性、として女子枠に出場しているはずなのに、テストステロン値は女性の一般的な値を大きく上回っていてもいいというのは随分矛盾を感じます。


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とはいえ、ここまででしたら
「まぁ、テストステロン値が高めの女性もいるし、、、」
と思う方もいらっしゃるかもしれません。


しかし、2018年4月の世界陸上女子400メートルの競技で、テストステロン値が高かったがために出場できなかった女子選手がいたことを覚えいらっしゃいますか?


朝日新聞DIGITAL「女子種目に出られなかった2選手、別種目で快走 物議醸す新規定」2021年8月3日
https://search.yahoo.co.jp/amp/s/www.asahi.com/amp/articles/ASP837F2TP83UTQP02Z.html%3Fusqp%3Dmq331AQIKAGwASCAAgM%253D


”18年4月、世界陸連は女子競技における公平性を保つためとして新規定の概要を発表した。テストステロン値が高い選手が国際大会で400~1600メートルの種目に出場する場合は、数値を薬などで基準値の5ナノモル以下にし、最低でも6カ月維持するよう求めた。世界陸連によると、ほとんどの女性は血中濃度が1リットルあたり2ナノモル(ナノは10億分の1)以下で、セメンヤら高数値の選手は7.7~29.4ナノモルだという。”


ということで、ナミビアの女子選手2人が、テストステロン値の規定のない200メートルへの出場を変更を余儀なくされました。


競技は違えど、トランス女性には10ナノモル以下まで認められており、女性には5ナノモル以下しか認められていません。


これは明らかに不平等だと思います。


3

では仮に、トランス女性と女性を同じテストステロン値の規定としたら平等でしょうか?


そうは思いません。


先述したように、女性の一般的なテストステロン値は2ナノモルです。


トランス女性と女性の基準を同じ10ナノモル以下と基準を定めたとしても、女性のテストステロン値は2ナノモル程度なのです。


もちろん、先述のナミビアの女子選手のように女性でもテストステロン値がかなり高い人もいなくはないです。


しかし、多くは、10ナノモル以下の中で高めのテストステロン値をトランス女性が、低めのテストステロン値が女性が占める事になるでしょう。

(例えば、5〜10テストステロン値の9割をトランス女性選手が占め、1〜5テストステロン値の9割を女性選手が占める、という状態、になることが危惧されます。)


それでは、男性と女性の身体差を考慮し女子と男子をスポーツにおいて住み分けした意味がなくなってしまいます。


このような状態を平等・多様性とは言いません。


多様性を認めているように見せかけて、女性として生まれた人たちの権利やチャンスを奪って、トランス女性に献上している状態です。


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AFPBBnews「女性選手の男性ホルモン値制限は「非科学的」、専門家が見解」2019年3月22日

https://search.yahoo.co.jp/amp/s/www.afpbb.com/articles/amp/3216923%3Fusqp%3Dmq331AQIKAGwASCAAgM%253D

”アスリート以外の場合、テストステロンの血中濃度は男子では1リットルあたり9~31ナノモル、女子では0.4~2ナノモルが標準だという。”


ちなみに、一般的な男性・女性のテストステロン値は上記の値だとか。

今回の記事を書くにあたり、男性のテストステロン値が気になって調べてみてとても驚きました。
テストステロン値が高めの女性と、テストステロン値が低めの男性を比較しても、
男性の方が女性よりおよそ5倍近くものテストステロン値であるということに。

テストステロン値低めの女性と、高めの男性を比較するとなんと77倍もの差があります。

これはまごうことなき性差、男性の身体的優位性を示しています。

だだし、上記の記事にはこうも書かれています。

”しかし少なくとも一つの研究結果では、トップレベルの陸上選手の競技後の同値において男女のギャップはとても小さく、場合によっては重なり合うケースもあったという。”

「じゃあいいじゃん!」

という話ではありません。

スポーツにおいて、どれだけテストステロン値が高い方が有利か、ということが顕著に表れているではありませんか。

確かに、トップアスリートでは男女のテストステロン値の差は小さい、かもしれませんが、それでも差があるということです。


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従って、やはり性別による身体差をスポーツにおいて平等に近づけるためには男性と女性を分ける必要が出てきます。

1 に記載した、女子枠で重量挙げに出場したトランス女性は40代だそうです。
他の女子選手たちは20代ばかりだとか。


一般的にスポーツにおいては若い人、とりわけ10〜20代ばかりですよね。


トランス女性が40代でもオリンピックに出場できるほどの成績を残せたのは、男性の体を持ってしてのことではないかと思います。

以上のことから、私はトランス女性は女性枠ではなくトランス女性枠としてスポーツに参加するのが真の平等と考えます。


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