メガネがない

出がけにメガネがないことに気づき、探しているうちに時間を大幅に食って、乗りたいバスに乗れんかった。
遅刻だ。
いや、フレックスだから遅刻ってわけじゃないんだけど。
凹む。
昨日の夜使ってたのに。
あるべきところにない。ケースごとない。どこにもない。意味がわからない。

私の人生。半分くらいこんなだ。
学生の頃、通学定期を10回くらい失くした。

けど、全部出てきた。

バスの座席に置いてきたときは、他のお客さんが気づいて窓から歩道に放ってくれた。
道で知らないおじさんに追いかけられ逃げげようとしたら「定期、落としましたよ」だったこともある。

母親が「あんたはそうやって世の中に甘やかされてるから治らないんだよ!」と言っていた。
私はそのたび「世の中捨てたもんじゃないな」と幸せな気持ちになる。

メガネは絶対家にある。
2階のリビングのどこかにある。
マンガみたいに自分がかけてるんじゃないか?と顔や頭を触ってみるが無い。
食器棚にコンタクトレンズが置いてあったり、米びつの上に工作バサミが置いてあったりするので油断ならない。
私は多重人格で、メインの人格が眠っている時にイタズラな人格がイタズラをしかけてるんではないか、と思う。
今日のところは、ソイツの勝ちだ。
どうやっても見つからないので、スペアのメガネをカバンに入れて家を出た。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?