wisteria

取るに足らないひと。

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最近の記事

やる意味あります?

新入社員と思しき若者が隣の席で飲んでいると、絶対に聞こえてくるフレーズ。 転入してきたばかりの後輩がその一言を呟いたために、先輩たちから二度と指導してもらえなくなったことがある。 「それ、やる意味あります?」 私の中でその一言が頭をもたげた時、Mr.マリックを思い出す。あんなにスプーンを曲げちゃってどうするんだろ。スプーンがスプーンの役目を果たさなくなってるけどいいのかな。 けれど昔、テレビ番組の企画で、マリックさんがとある中学だか高校にサプライズで訪問し、みんなでスプー

    • むしろマウントされたい

      マウントしてくる女子が嫌いじゃない。 私にマウントしてもムダだけど大丈夫?って分かッてもらえるよう返しを考えるのが好き。 だから「あれ?これってマウント?」と思うとワクワクしてくる。ここに関してのみやたらメンタルが強い自分。 ■タワマン自慢 それほど仲良しでもないママ友が「テレビ見てたら、懐かしいのやってたよー」みたいなコメントと一緒に送ってきた画像が、どでかいモニターのテレビが置かれた素敵過ぎるリビングで、ベランダに面した窓の外は空しかない。絶対見せたいのはテレビ画面じゃ

      • ドラえもんを描いてみろ

        「そんなの誰だってわかるだろ」 「子供だって知ってる」 「ふつーできる」 「常識だ」 と言われると、ものすごく傷つく。 自分が出来ることをみんなが出来ると思い込まないで欲しい。あなたにだって苦手なことはあるはずだし、それをそんなふうに言われたらイヤでしょう?と心の中で反論する。 たとえば、 お手本を見ながらドラえもんを描いてみてほしい。 「ねぇ、よく見て。そんなのドラえもんじゃないよね?なんでそんなところにヒゲがあるの?白目と黒目のパランスそんなじゃないよね?だいたい輪郭

        • メガネ見つかった

          なくしたと思ってたメガネ。 なぜか入れた覚えのないPCバッグに入ってた。 会社でPC出したら出てきた。 学習障害のお子さんを持つ友人によれば、私もかなり濃厚である。子供時代のエピソードがほぼ同じか、それよりひどい。でも、そんなの調べたからって「あーね」だから診断なんかしてない。 友人に「調べて良かったことある?」て聞いたら「すごく良かったよ。この子の特性だと分かったから怒らなくて済んでる」と言っていた。素敵。 「残念だけど、ソレ、治らないと思う」 とは言わなかった。口に

        やる意味あります?

          メガネがない

          出がけにメガネがないことに気づき、探しているうちに時間を大幅に食って、乗りたいバスに乗れんかった。 遅刻だ。 いや、フレックスだから遅刻ってわけじゃないんだけど。 凹む。 昨日の夜使ってたのに。 あるべきところにない。ケースごとない。どこにもない。意味がわからない。 私の人生。半分くらいこんなだ。 学生の頃、通学定期を10回くらい失くした。 けど、全部出てきた。 バスの座席に置いてきたときは、他のお客さんが気づいて窓から歩道に放ってくれた。 道で知らないおじさんに追いか

          メガネがない

          お前の気持ちなど

          自分が突発性難聴と適応障害になって会社を休むとき、私はみんなに対して相当な不義理をしていたと後になって気づいた。 どうにもこうにも自己肯定感が低かったのだ。それでいつも「きっとみんな、私の使い道がなくて困っているに違いない」だの「こんなにも前向きになれない私なんか、みんなに嫌われて当然だ」だのと考えては苦しくなっていた。「ちゃんとやれてますよ」と慰められても「みんな心配してます」と覗き込まれても不甲斐なくて辛かった。 カウンセラーにそれを話した時も 「全部妄想ですよね」 と

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          忘れ物の王

          子供のころ、大・忘れ物王だった。 クラス全員の名前が書かれたグラフが廊下に貼り出されていた事があった。私だけ紙が足りなくて足されていた。ダントツ1位だったので、参観日に母親が「あれは何のグラフですか?」と担任に聞いてしまった。 「忘れ物をした回数です」 「あの時は、死ぬほど恥ずかしかった」と今でも言われる。 忘れてはいけないものを連絡帳にメモする。メモしたことを忘れる。メモを見ることを忘れる。連絡帳をどこに置いたか忘れる。連絡帳自体を持って行き忘れる。救いがない。 ひど

          忘れ物の王

          改行多すぎ女子

          とても仕事を頑張っていた女性社員2人が会社を辞めた。会社にとってきっと大きな損失だろうな、と思うくらい優秀だった。仕事はもちろん、ルックスも性格も良く、みんな大好きだった。 1,2年経ったら、ふたりともそれぞれに起業していて、なんたらコンサルタントとかなんちゃらコーディネーターみたいな肩書でブログを始めていた。 そして2人ともが、誰かに乗っ取られたか、乗り移られたかしたようにSNSがダサくなってた。 今までの、日々の面白いこと、下らないけど笑ってしまうような呟きが一切なく

          改行多すぎ女子

          イバラの道より舗装された舗道

          何年か前、知人に頼み込まれて営業セミナーを聴講した(無料)。イヤイヤ行ってみたらまぁまぁ面白かった。 なんか、こんなだった。 ↓ よく「見積を出して高いと言われました」と帰ってくる営業いますよね。上司が「1回そう言われたからって引き下がるヤツがあるか!」って怒鳴ったり「俺のときは何度も足を運んだぞ。飲みに行って、担当者の趣味を知って仲良くなったら、こっちのもんだ」みたいな説教したり…最悪のバカ上司ですね。 喝入れるだとか、精神論とか要らないです。高いと言われたら「ありがとう

          イバラの道より舗装された舗道

          何者にも

          子どもの頃はなりたいものがたくさんあったのに、 だんだんとなくなってゆく。サッカー選手と答えていた男の子たちの大半は、小学校を出る頃「どうも無理そう」と気づくし、ピアノを習ってた女の子たちも「ピアニストは無理。音楽の先生になりたい訳でもないし、もう練習しなくて良くね?」と首をかしげる。 高校のとき、進学したい学部に合わせてコースを選び。大学に進学して一般企業に就職、「会社員」になって思うこと。 案外何にでもなれる。 私はずっと会社員だけど、社内公募でエディトリアルデザイ

          何者にも

          分相応

          菊池風磨が「若い人の 死にたい は。ハワイ行きてぇと同じ意味」と言ってた。 だったらいいな。 立ち直れない失敗をしたわけでもなく、壮絶な虐めや理不尽な扱いを受けたわけでもなく、五体満足に生まれた私は「生きる権利」を奪われるような体験もしてないのに、ただもう全てがめんどくさい、考えてたくない、朝起きたくない、ダメすぎる、こんな私は生きてる意味もない、もう死にたい、だった。 私がこうして無駄に手にしている「生きる権利」を、生きたいのに生きづらい人に分けたいとすら思っていた。ナ

          まあ、食え

          悩みが多い人は好き好んで悩んでいるのだ、と言われたことがある。 ばかやろー、こっちは気が狂いそうなくらい悩みに押しつぶされそうなんだよぅ!と思ったけど、 「じゃあ悩むのやめたらいいんじゃん」 と言われると、やめかたがわからん。 「悩んでも悩まなくても結果一緒だったりするじゃん」 と友達は笑う。 「ごはんを食べる時は、ごはんに集中する。作ってくれたひとの思いを受け取るんだよ。食べる気がしなくても、味がしなくても、食べることだけに集中すんの」 悩むってことは、目の前のやる

          まあ、食え

          取るに足らない者たち

          なんであんなに死にたかったのか、今となっては思い出せないけど、たぶん「死にたい」というより「生きたくない」だったんだと思う。 生きたくないは、行きたくない。 どこにも行きたくない。 世界は広い、楽しいよ。  あなたは何も知らないじゃない? 行きたくてもどこにも行けない人だっているのに、何故あなたはやる気を出さないの? そうだ。 この世の中はやる気があるひとたちのもの。 楽しみたいなら気の持ちよう。 苦労したくないなら努力しろ。 冬が終われば春が来る。 雨はやがて止む。

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          エッシャーの絵

          高校一年の夏休みの宿題で「エッシャーの絵」というタイトルの小説を書いた。毎朝学校に行こうとするが行けない、という女の子が主人公で、「目覚まし時計ではなく両親を止めてしまいたくなる」とか「上り電車に乗っている人の顔がみんな同じに見える」とか書いた気がする。学校の最寄り駅に降りると、生徒たちのおしゃべりがヒバリか何かの大群に見えて、その中を進むのがしんどい。頑張って頑張って校門を目指すのに、前に歩いていた子が振り返って自分を見た途端「ふりだし」に戻ってしまう。それが、美術の教科書

          エッシャーの絵