地蔵盆
京都には、地蔵盆という仏教行事があり、行事そのものを親しみを込め「お地蔵さん」といいます。
大津の三井寺におられたお坊さんが、年若く亡くなり、お坊さんやのに地獄に堕ちはった。
苦しんだはるお坊さんの前に、お地蔵様が姿を現され、
「お前は小さいころに私をよく拝んでくれた。極楽に送ることはできぬが、もう一度人間界に戻すので、世のため、人のために役立つように」
お坊さんを生き返らせた日が、八月二十四日。
地蔵盆のいわれです。
京都では各町内ごとに、この地蔵尊の縁日にあたる日を中心にし、お地蔵さんを囲み、お供物をあげ、
町内の子供の名前を書き入れた提灯を吊り下げ、地蔵様を祀ります。
お地蔵さんの前で子供も大人も輪になり、大きな長い珠数をまわします(念珠まわし)
このとき大きな珠がまわってきたら、おでこに近づけ「あん」とします。
念珠まわしが終われば、お菓子をもろたり、紙芝居やゲーム、
くじ引きなど盛りだくさんの一日。
その都度の時間になれば子供達が鐘をもち、
町内を歩き「〇〇の時間です」知らせてくれます。
この頃から、暑い暑い京都の夏にも少しずつ涼風がふき始め、
夏休みも残りわずかになるのと重なって、子供心に寂しさを感じたもんどす。
京都の子どもは、お地蔵様をみじかに感じ、自然に仏様の教えを学んできました。
最近では、地蔵盆も様がわりし、お地蔵様すら祀られてへん町内があり、貸し出すところがあるとか!
お地蔵様の存在が希薄になってきたように感じます。
今一度、地蔵盆が仏教行事であることを確認する必要があると思います。
京都人は、誰もが子供の頃に、地蔵盆を楽しんだ経験を持っているんやから…。
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