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選ばれる人になるために

ビジネススキルや実績が華々しいことに越したことはありません。
わかりやすい実績、さらに人脈があれば、あちらこちらで求められる人材になるでしょう。

しかし同じようなサービスがこの世の中にはたくさんあり、同じリソースを持っている事業者もたくさんあるわけです。
その中で選ばれるには、マーケティングの話を越えて、もっと大切なことがあると思います。

昨今は「何を買うか」より「誰から買うか」を大切にする傾向があるように思います。その中で「選ばれる人」というのは誠意があり、信頼できる人、つまりは人柄で選ばれる人です。
それは特別なことができるかどうかより、在り方の部分だったりします。
難しいことではなく、お客様や仕事を一緒にする人に対する向き合い方の違いです。

先日深夜に、尊敬する経営者の方々とzoomでビジネス談議をしていて、このような話題になったので、「選ばれる人になるために」という視点で書いてみたいと思います。


連絡の取り方で見える誠実さ

ビジネスにおいて、レスポンスの速さに関することはしばしば問題になります。

レスポンスが早い=仕事ができる

そのように言われがちですが、私は実際のレスポンスの早さよりも、連絡のやりとりをする中で垣間見ることができる、その人の在り方に注目します。

即レスできないのであれば、「いつまでにお返事をします。」と一方入れる心遣いがあったり、仕事を滞らせない最低限のお返事だけ先にするなどの配慮があるかどうかで、全く違うと思います。

どれだけ自分との間にある案件を重要視してもらえているか
優先度を上げて考えてもらえているか
興味を持ってもらえているか…

やりとりの中で、そんなことも感じ取ることができます。

そして一番大切なのは時間。
相手の時間を大切に考えていれば、「時間をなるべく無駄にさせない」配慮をすると思います。

レスポンスがいつ返ってくるか予測がつかないことは、予定が立たない、仕事が滞る、「いつ返事が返ってくるんだろう」と考える時間を取る。すなわち無駄な時間を使わせることに繋がります。

レスポンスが早い方が、先方に「待つ時間」や「保留」にする時間を作っていただく必要がなくなります。待たせる時間も相手の時間を拘束しているということがイメージできるかどうかは大きいと思います。


見えないところを想像できるイメージ力

関わる人が多くなればなるほど、タイムラグが生じます。
キーマンのレスポンスが早いか遅いかで、全体の仕事が流れる速度は全く違います。

例えば自分が外注先との間に入っている場合、決定権のある人からのレスポンスが遅ければ、自分だけでなく、外注先の方々の時間もどんどん無駄にしていくことになるのです。

またクレーム対応であれば、肝心なお客様への対応が届くまでの時間がかなり遅くなります。

今ここに書いていることは、社会人として当たり前過ぎることだと思っているので、言葉選びに迷ってしまうくらいです。

しかし、これが本当に価値観レベルですれ違う方もいます。

相手への思いやりや、敬意を持って仕事ができる人ではないと感じた時点で、信頼することが難しくなりますし、一緒に仕事をしていこうとは思えなくなります。

誠実な対応ができる人かどうかは、連絡の取り方にとてもわかりやすく出てくるものだと感じています。


誠実に勝るものはない

冒頭にも書きましたが、優秀な人はたくさん存在し、既存のビジネスの中には類似したものもたくさんあるわけです。
その中で「選ばれる人」になるためには、誠実さが欠かせないと述べてきました。

相手の時間の取り扱い方、連絡の取り方、それはどれだけ相手のことを大切に考えているかということに繋がります。
人となりは、ビジネスに対する考え方にも表れると感じます。

打算的ではなくお互いがWin~Winになれることを考えているか。
求めている人に求めているものが届けたい形で届くか。
ビジネスの背景に筋が通ったバックグラウンドがあるか。
自分だけの利益ではなく、社会利益も考えているか。


ビジネス以上に、人として魅力的で、長くお付き合いしていきたいと思える人。「選ばられる人」とはそう言う人なのではないでしょうか。


個人的なエピソードになりますが、私は結婚したときにブライダルフォトを撮影していただきました。
いくつもある会社の中から、サービス内容やプランなどを見て、2社に絞りました。
2社に相談に伺って、私たちは自分たちの写真をお願いする会社を即決しました。

それは「誠実さ」「心」を感じたからです。

お断りした方の担当の方は、私たちのことを「たくさんのクライアントの中の一組」として、とにかくオプションオプションで、単価を上げる提案ばかりしてきた印象でした。

しかし私たちがお願いした会社の担当の方は、私たちの結婚を写真に残したい背景や、撮影場所にかける想い、どのような写真を残したいか…とにかく私たちの一生に一回の想い出に寄り添った提案を、たくさんしてくださいました。

できないことはできないと言うことも誠実さだと思います。
先方の希望に添えない可能性があるのに、引き受けて報酬を得ることは、あってはならないと思います。(クレームに繋がることはもちろん)


私の仕事との向き合い方

私は仕事を選ぶ上で、仕事の内容よりも「一緒に仕事をする人」を大切にしています。

今までの職歴には一貫性がなく、その道の専門家とは言えません。
その分、「やること」にはこだわりがないのです。
私が一番譲れないことは、一緒に仕事をさせていただく方の誠実性や、ビジネスにかける想いです。

私は職種を決めずに「仕事を一緒にしたい」と言ってくださると仕事していくことにしています。
もちろん提供できるサービスと価格を決めて、必要としている方に提案していく方が、ビジネスとしては成り立つでしょう。

しかし私は時間がかかっても、私の人となりを見てくださった方と、信頼関係で結ばれるご縁で仕事をしていきたいと思います。
自分が誠実性を基準にしているので、自分も誠実で在りたいと思います。

私の実績やスキルよりも、人柄を信頼して選んでくださった方に対しては、後悔させないように自分のベストを尽くします。
そして自分が関わることでベストな結果が出ないと感じた時は、お断りすることにしています。

起業初月から◯◯万円という歌い文句を見かけることがありますが、むしろ私は報酬より、貢献に注目しています。
貢献できていたら、お金は後からついてくるものだと考えているからです。
もちろん事業は綺麗ごとではないですから、成り立たせるためには収益は必要です。だからこそ、長く続けていくために信頼を大切にしているのです。

人は鏡といいます。
自分が誠実であれば、誠実な方とお仕事ができると、心から信じています。



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