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配信ライブ12ヶ月4〜配信山盛りの秋〜

10月はなんと配信が4回もあった。夏以降感染が落ち着くことを見越して有・無観客ライブのオファーがいくつかあったせいだ。

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    「水の都音楽祭」(野外有観客+配信ダイジェスト)@宍道湖畔10月3日 

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      高円寺Jirokichi1ライブ(有観客+配信)10月13日

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    マイラストソング@下北沢本多劇場(有観客+配信)10月16・17日

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    大内ナイト(野外有観客)@ 山口市菜香亭10月24日

第7回配信@美保館

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松江市美保関町の美保神社にはえびす様がまつられている。えびす様は漁業、海運、商売、歌舞音曲の神様だ。そこから歩いて3分の美保館は1908年に竣工された老舗の割烹旅館で2004年には国の登録有形文化財に指定された建物(本館)だ。映画のセットのようなたたずまいの建物は、そもそもは回船問屋で、建物の真横に船がつけられるようになっていたそうだ(今は道路がある)。

初めて美保館に来たのは、美保神社で奉納ライブを行った2013年で、ここが控え室だった。このたびの配信ライブで美保館さんとの調整役としてスクールMarikoスタッフの山崎美沙さんと、松江市役所の飯塚晃一さん(文化財担当)にお世話になった。

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      美保神社奉納ライブ 2013年 齋藤潔さんと

アコーディオン

アコーディオン奏者の檜山学さんのことは、久保田麻琴さんに紹介していただいだ。久保田さんと作った5枚のアルバムにはすべて檜山さんが参加している。檜山さんはフランス、イタリアでの留学経験を経てしばらくは東京で活動していたが3年程前に故郷の岡山に帰られた。岡山なら近いので(といっても松江からは車で3時間だけど)今回もお誘いをした。

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        ↑小芝居に興じる

Go To トラベル

会場の下見に行ったのは夏の終わりだった。オーナーの定秀陽介さんによれば、コロナ禍で近辺のホテルなどとともに経営がきついとおっしゃっていた。

それなら配信で盛り上げようと、10月28日の収録当日は張り切って乗り込んだのだけれど、10月から全国的に始まったGo to トラベルの影響でにぎわっていた。配信収録が営業の邪魔になったら本末転倒である。

幸いわたしたちが使う本館のほうは、昼の営業には使わない場所とのことだったのでゆっくり収録できた。その代わり旅館のみなさんは終日大忙しで、とうとう帰る間際までお会い出来なかった。恐るべしGo toトラベル。島根は感染者数が少なかったから、よけいに人気スポットになったのかもね。

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       ↑アフロの人(笑)

ドローン

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映像カメラマンの森田裕典さんがドローン使い(魔法使いみたいな言い方だけど)なのは、FBで見て知っていた。玉造温泉の河原の桜並木の美しい映像などをアップしているのを見て、いつかドローンを使って配信をしてみたいと考えていた。

ここへきてチャンス到来!美保関灯台や、美保湾をドローンできれいに撮った映像データを森田さんからもらってMarinoが編集した。オープニング映像は2時間ドラマのサスペンス劇場の始まりのような仕上がりで素敵だった。

第8回配信@ボルゾイレコード

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11月は鳥取市へ。8月の配信ライブにゲストで呼ぶつもりだったが未遂に終わった三重県四日市市のシンガーソングライター胡池マキコさんを、リベンジで誘った。マネージャーの木下敏之さんと二人で車で来てくれた。このお二人とは9月の三重県いなべ市での竹灯りイベント以来の再会だ。

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      ↑いなべ市での竹灯りイベント 2020年9月

ボルゾイ/ボルゾイレコード

ボルゾイレコードの前垣克明さんは、1998年頃、地元の大手のCDショップに勤めていた。わたしのファーストアルバム「Mariko」を展開、プッシュしてくれた担当の人だった。

彼がボルゾイという名でCDをリリースしているのを知ったのはその後2003年頃。鳥取のtori レーベルのイベントでお会いした時だ。

それからおよそ10年。2012年の鳥取市民会館コンサートの折にレコード屋をやっていると聞いてお店に行ってみた。また2015年畠山美由紀さんのコンサートを見に行った時にはロビーで物販をやっていた。

何年おきかで会う不思議な人だ。さらに、もっと遡れば彼が学生の時にはわたしが働いていたナイトクラブでバイトしていたらしいということもわかった。全体通してなかなかのご縁だ。

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      ↑前垣さん と ハマダ

商店街の仏壇やさんの2階(!)の店内はそう大きくはないが、なぜか古いピアノがあって、時々ライブも開催したりするそうだ。この日のもう一人のキーパーソンは鳥取市在住の建築家の赤山渉さんだ。音楽愛好家で、先の畠山美由紀さんのコンサートを主催した人でもある。ボルゾイレコードの古いピアノは彼が寄付したとのこと。

棚卸し

4月からの配信はご縁のあるお店を巡る旅になっているが、そのたび自分の棚卸しをしているような気持ちになる。鳥取は大学を卒業してから2年ほどナイトクラブで修行した思い出深い町だ。まだ昭和だったから、あれから33年も経っているかと思うとびびる。33年前にもう働いていたなんて!

前垣さんと赤山さん目がけて、わたしとMarinoは松江から、マキコさんと木下さんは四日市から来たのだった。撮影はまた森田さんにお願いした。音響はすっかり欠かせない人となった奥田隆さん。

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この日は店休日。店にたくさん並ぶCDやレコードの棚をカメラのセッティングのためにみんなで動かす。手伝わなければと思いつつ、ついつい並んでいるCDやレコードに目が行ってしまう。手が止まってますよ、ハマダさん。

5時頃からライブを始めた。胡池マキコさんはよくわたしの曲をカバーしてくれるので、この日は「流転」を一緒に歌った。

歌いながら、23才の自分がこの町を自転車で走っている姿を思い浮かべた。またここへ来られてよかったな。あの時がんばってよかったな。いろいろあったけど、あの時がなければ今もないわけで。窓の外の色は、いつしか夕暮れから夜へ変わっていた。

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あがた森魚

前垣さんは、あがた森魚さんの大ファンだ。ちょうどその頃、あがたさんの引退騒ぎが起きていて心配していた。わたしもあのニュースにびっくりしてあがたさんと親しいM像さんに電話して聞いた話を教えてあげた。

引退ではなく、ずっと続けて来たアルバム制作をしばらくお休みしますという話だったそうだ。ちなみに、ボルゾイレコードにあるピアノを最後に弾いたのはあがた森魚さんだったらしい。

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第9回配信@東京文化会館中ホール

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12月の東京コンサート。このコンサートができるかどうかは本当に気をもんだ。東京では感染者数が日に日に増えていた。今回は規定で客席は市松模様、チケットは600のキャパを300枚だけ売り出していたが、12月に入ってから急にぱったりと売れなくなった。

感染者の少ない島根から東京へ行くことが、本当にこわかった。行っていいのか。東京から帰ったときには感染防止をどうすればいいのか。

主催の東京音協さんと連絡をこまめにとって状況を聞いた。そんな中、このコンサートをわたしの月1配信としてもやってよいとのことだったので(感謝)、撮影部分はわたしが手配することになった。

クルー

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  久保田麻琴とサウンドクルー(バンド名ではありません笑)

スタッフではなく、クルーと言うとちょっとかっこいい気がします。今回のコンサート、音響ミックスは久保田麻琴さんのサウンドクルー(相沢誠嘉さん、谷澤一輝さん、石内和樹さん)だ。配信の録音のため、井口寛さんも久保田さんが頼んでくれた。

まりごころ

コンサートのタイトルは「まりごころ」。久保田さんからミーティングの時に、ぽろっと出た言葉である。「マリコの心とか。コロナをまるめるという祈りもこめてどうかな」と。最初はいつものだじゃれかと思って、ふっ、と鼻で笑ってしまったけれど、だんだん愛着がわいてきた。選曲を縛らないのがいい。毎回使おうかしら。やっぱり久保田さん天才。

フライヤー

フライヤーのデザイン担当は美音堂の時からずっとお世話になっているyamasin(g)だ。「WEBで目を引くように「まりごころ」という字を大きくして」という久保田さんの指示に従っておもしろいデザインを考えてくれた。

コロナ禍になってからフライヤーが配れない。そもそもイベントがないことも理由の一つだが、あっても感染防止対策で手渡ししづらいので紙のフライヤーを作らなくなってしまった。SNSだと正方形にフライヤーのデザインが現れることが多いので、yamasin(g)には、横長や、縦長、正方形などいろいろな形を作ってもらっている(ありがたや)。

コウちゃん

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この日の衣装やメイクはまた、スタイリストの藤崎コウイチさんにお願いした。映画、テレビ、舞台など、各所からひっぱりだこで忙しいはずなのに、いつも優しい対応で頭が下がる。お借りする衣装がいつも細くて入らないので笑、ただいま本気のダイエットなう。押忍!

撮影クルー

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クルーと言いたいだけなんですわ(笑)。東京での撮影に、島根のチームをというわけにはいかないので東京のカメラマンを呼ぶことにした。心当たりはただ一人。2004年の情熱大陸の時にお世話になった映像カメラマン、杉下光二さん(ジャジャーン!)。

杉下さんは鉄ちゃんだ。普段は「世界の車窓から」など、大きなお仕事もされているが、三江線での歌声列車の時にはドローン撮影も買って出てくれた。久しぶりにご一緒できて嬉しい。ロビーや楽屋周りの撮影はMarino。杉下さんのアシスタントは長谷川匡史(まさし)さん。

編集地獄

コンサートが終わって帰松。コロナ感染しているといけないので、母には妹の家にしばらく滞在してもらっていた。

杉下さんがセットしたのは定点カメラとステージ上のカメラとMarinoが持ち込んだのを含めて8台()。スイッチャーはない。すべてのデータをもらってMarinoはこの日から地獄の編集作業に入る。

これまでは編集があってもカメラ3台程度だったのが、今回は8台分あるのでMarinoはかなり大変そうだった。3日ほど徹夜に近い状態でがんばった(わたしは寝ました)。1週間で仕上げるのは大したものだと、杉下さんに褒められて嬉しそうだった。母に東京でのコンサートの様子を見てもらえる日が来るとは思わなかった。ありがとう配信。

感想

2020年っていったいなんだったのだろう。なんだかわからないが、とにかく地球のみなさんお疲れさんでした。感染が深刻になった2月中旬からコロナコロナの毎日。これを書いている2021年の4月には感染の波、第4波がもうそこまで来ている。そして変異株。ウイルスって変異するのね。より生きのびるため、広がるために短期間で形を変える。敵ながらあっぱれと言ってはなんだが、コロナから学ぶところってもしかしてそういうところなのか?

まん防って言われても、ウ!としか言えないが、これ、いつまで続くのかね。毎日レコードの傷が同じところをずっと鳴らしているみたいなデジャヴ感。きっと年が明けたら状況よくなるよ、って根拠もなく思っていた年末の自分にメールを出して喝を入れたい。

マリコへ
状況よくならないから覚悟して計画立てて、2021年を乗り越える準備をしておいたほうがいいよ。とにかく考えること。考えて考えて。ついでに言っておくけどお正月のおみくじは凶だからね。
(「配信12ヶ月5〜冬から春へそしてシーズン2なう〜」に続く)

覚書

Mariko Hamada Live Stream vol.7

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日時:2020年10月31日(土)
出演:浜田真理子(key,vo)、檜山学(acc)Marino(sax)
会場: 美保館(松江市美保関町)
https://www.mihokan.co.jp/
音響:奥田隆
撮影:森田裕典(U1 create)、澤田祥(U1 create)、吾郷克彰
デザイン:NU (飯塚博)
編集、Movie:Marino
選曲:1祭りの花を買いに行く
   2赤色エレジー
   3小さな喫茶店
   4哀しみのソレアード
   5静寂
   6いとまごい     

Mariko Hamada Live Stream vol.8

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日時:2020年11月22日(日)
出演:浜田真理子(p,vo)
ゲスト:胡池マキコ(gt,vo)
会場: ボルゾイレコード(鳥取市)
https://borzoigaki.exblog.jp/
音響:奥田隆
撮影:森田裕典(U1 create)、Marino
デザイン:Marino
Movie:Marino
選曲:1森へ行きましょう
   2Fruitless Love
   3モルゲンロート
   4はじまりのうた
   5さつきの憂鬱 
   6流転 

Mariko Hamada Live Stream vol.9

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日時:2020年12月20日(日)20時~
出演:浜田真理子(p, vo)
音響Mix:久保田麻琴
(スタッフ 相沢のぶよし、谷澤一輝、石内和樹)
録音:井口寛
撮影:杉下光二(ブイアウト)、長谷川匡史
編集・Movie:Marino
メイク・スタイリスト:藤崎コウイチ
デザイン:yamasin(g)
舞台監督:今井東彦
選曲:1夢の中で泣いた
   2You don't know me
   3貝殻節
         4哀しみのソレアード
   5森へ行きましょう
   6流れ星
   7教訓1
   8Don't let me be lonely tonight
   9よいとまけの唄   
   10いとまごい
   


一週間に一度くらいの頻度で記事をアップできればと思っています。どうぞよろしくお願いします。