星の時間ストーリー II
「いつもと同じ」から抜け出して始まった奇跡「星の時間」の奇跡のストーリーの始まり
は「いつもと同じ」から抜け出したことから始まりました。
それは、いつもと違う道を通ったある女性の「寄り道」からでした。
「星の時間」は木に囲まれた、森の中にあります。家の北側は、低い丘になっていて、木々は北風を防ぐ防風林の役目を果たしています。家の正面にもたくさんの木があります。夏は葉が生い茂り、八ヶ岳らしい山々の姿はあまり見ることができません。その代わり、秋から冬4月くらいまでは、木々の間から遠くの山々を眺めることができます。
家の横には細い農道があります。公道ではないので、畑の持ち主か、そこに住む人しかその農道は通りません。普段ほぼ誰も車で通っていない道。
それはある冬の日、車を運転していた女性が、公道の端っこに「どんぐりの家」と書かれた朽ちかけた小さな木の看板を見つけ、看板の奥につづく細い道を入っていきました。
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これは、私の中のイメージが頭の中で映画を撮っている景色です
実際にこの細い道に車を走らせた女性から話を聞いたわけではありません。その女性の友人から聞いた話を、私が映画のワンシーンのようにみなさんにお知らせしている次第です。(でも、名前や景色はそのままですよ)
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その誰も通っていない細い道をどんどん進むと、木々の間から赤い色が見えてきました。よく見るとそれは家の屋根でした。
冬景色の中に映える赤の色、細い道を奥へ進むと、右へ曲がる道があり、さらに奥へ行くと、大きな家が見えました。車を降りて家の前に立つと、入り口のところに「どんぐりの家」と書かれてありました。誰も住んでいないようでした。隣に家があったので、そこに行き、その家の管理をしているのは、近くに住む人だと分かりました。そのまま彼女はその管理人さんの家を訪ねて行ったのです。
ここで私の頭の中の映像は終わります。
不安や怖れから抜け出す
この家を最初に見つけた女性も家を探していました。
最初からこの家が、その場にあると知っていて、そこを訪れたのではありません。たまたま通った道、いつもと違う道を通ったから出会えた家。
違うことをすることには勇気と好奇心が必要です。
いつもと同じ場所、いつもと同じ事、いつもと同じ順番、いつもと同じ環境に身を置くのは安心感が生まれます。小さい子供にとってはその安心感がとても大事な環境です。
ただ大人になって、自分の人生を創造的につくっていきたいと思ったら、「いつもと違うこと」はとても大事なことかな、と思います。
人は、誰にも多かれ少なかれ、やりたい事があります。
美味しいものを食べたい、新しい服を買いたい、旅行に行きたいという身近なことから、好きなことを仕事にしたい、お店を持ちたい、起業したいなど、人生の目標みたいなことまで。
そんな時にまず考えるのは、「お金がない」「時間がない」「選ぶ自信がない」「自分には無理だ」という否定的なこと。
それが決していけないことではないと思うのです。誰でも最初はそう思います。 でもそこから実際の「行動」に移せるかどうかは、不安や怖れの向こうに「好奇心」や「遊び心」があるかどうか。
「物事やってみなきゃわからないよね!」という子どものような純粋な心が、その先に奇跡を起こしてくれるのだろうと思います。うまくいくいかないは関係なく。
奇跡は直感から始まった
星の時間の家が見つかって、一般社団法人としてスタートしたことを多くの人が喜んでくれています。「奇跡だね」「まさかこんなに早く実現するとは」
この奇跡、それは朽ちて、字がほとんど見えないような小さな、小さな看板を見つけて、先に何があるかもわからない、不思議な道をまっすぐ進んでくれた女性の「いつもと違った」行動と直感に従った勇気のおかげなのです。
実際私が行った時は、その道が「千と千尋の神隠し」のあの最初のトンネルを抜けるような感覚、そんな次元を超えるような感覚を覚えました。ちょっと怖いような不思議な感覚です。実際私は最初その道を通り過ぎてしまいました。
星の時間の奇跡は、この家が木々の間にひっそり建っているのを見つけたことから始まりました。
家の持ち主の「さやま園」の園長先生にお会いした時に言ってくださった言葉を今も思い出します。
この家の使い方をずっと模索してきました。月に一回の利用ではなく、もっと多くの人に有効な形で使って欲しいと願ってきました。でも色々なことがあって、それが叶わず、諦めて契約通り更地に戻して地主さんに返そうと思っていました。だから、この家をまた使ってくださる方が現れて、そうして自分たちも引き続き利用できるなんて、こんなに嬉しいことはありません。ありがとうございました
いえいえ、私たちの方がこの家を譲り受けてこんなに嬉しいことはなかったのです。
この2年半全く使っていなかった、さやま園の「どんぐりの家」。
その家が「星の時間」になったのにはこんなストーリーがありました。
この家に出会うために、朽ちた看板を見つけ、いつもと違う道を通り、冬でしか見えないその赤い屋根を見つけてくださった女性に感謝しかありません。
ふっと この道を行こう!と思った直感は奇跡の入り口です。それはいつもと違うことを選ぶことから始まるのですね。
この家がどうやって私たちのところへ来たかはまた次回
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