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#8、鰹船(かつおぶね)

カツオを釣りに沖へ出る船。春から秋にかけて、沖縄南方から土佐沖・伊豆沖・金華山沖へとカツオの回遊を追う。夏の季語。

広辞苑第五版

父が魚が好きなため、子供の頃海釣りに連れて行かれていました。船には乗らない。岸壁です。

長い竿を伸ばして、指で糸をおさえ、思い切り、鳥を空へ帰すように針を投げます。
ひゅーんと緩み飛んでいく糸の振動を感じながら、ぽとんと水面へ落ちた音、あまり遠くへは飛ばなかったなぁと残念がる気持ち、それらすべて、楽しい思い出です。

基本的に生き餌を使うのですが私はさわれず、父に餌をつけてもらって、私はオキアミを海に投げていました。

そのあたりは工業地帯で、父はヤマトと呼んでいたので、今でも私はあの界隈の正式な名称を知りません。夜、とても明るく輝いて、まさに宇宙の船だったように思えます。

夏涼しく、冬暖かい土地でした。何もなくて、グミの木から実をとって食べたり、栗林公園の囲いの中から桜の木が飛び出ているのを見て、そして入学式時期ではなくゴールデンウィークに満開になるそれを見て、うきうきとしました。

あまり晴れていない、曇りの夕方に釣りに行くことが多かったです。たまに地球を釣って、「これ以上の獲物はないぞ」と父がにこにこして、私は、釣った魚は夕飯になることを知っていたので、残念がりました。

必ず救命胴衣をつけました。嫌がった時もあったけど、ダメだと言ってつけられました。それが当然かと思います。

大事に育てられましたわ。

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