育児でやらないように心がけていること
オンライン家庭教師をしている、まりかです。
過去10年以上、教育の現場で子どもたちを教えてきました。
そこで得た経験や知見は、自分の子供が生まれてから育児に存分に生かされているような気がします。
今回、京野誠さんから対談のお誘いをいただきました。
テーマは「育児でしないようにしていることはありますか?」
「育児で意識してやっていること」はたくさんあるけど、「していないこと」ってなんだろう?過去の育児を振り返って見ると実はありました。
今回は対談の中で簡単にお話した「育児でしないようにしていること」を3つ、ご紹介したいと思います。
対談のnoteはこちらです↓
1.答えを先に言わない
「あ、お空に雲があるよ?」
「冬になったから水が冷たいね」
何気なく子供に話しかけます。
でも、私は「お空にうかんでいるのはなんだろう?」「どうして水が冷たいんだろう?」とWhyやWhatで質問をするようにしています。
こうやって書くとなんだか意識高いママみたいな感じで気が引けますが…。
「こたえ」は大事ではありません。そこまでに「どうやって試行錯誤をして考えてたどり着いたか」が自分の糧になるんです。
「答えのある問題を解く」ことはこれから先、どんどんAIに取って代わられます。(むしろどんどん取って代わられていいと思っている)
じゃあ人間が人間らしくあるためにはどうすればいいのか?
試行錯誤をしてときには失敗をしながら答えを導き出す、その過程にこそ人間らしさがあると私は思います。
「AはBになる」を丸暗記するのではなく、「どうしてAがBになるのか」を本質で理解をしておけば、CやDなど他のことにも転用できるようになります。
教育の世界ではテストがあり、点数が出ます。
点数で一喜一憂し、点数が上がったら褒め、下がったら怒り。親に怒られれば怒られるほど、子供は「点数を取ること」が目的になってしまい、答えを丸暗記したり、時には答えをこっそりみて書き写したりすることも。
(はい、私も子供時代沢山やりました。)
それって一体何のためになっているのでしょうか。
以前わからなかったことがわかるようになること、計算ミスの確率が減ってきたこと。
あくまでも試行錯誤の過程が大事。
2.先取り学習は手段の一つであり目的ではない
過去最年少!7歳で高3相当のテストに合格!
英語は小さい頃に始めるほどいい!
幼稚園生なのに掛け算もできる!
そういう謳い文句、よく見かけます。
私は、国がその学年に適切とされる分野よりも先の学習をすることが悪だ、と言いたいわけでは決して無い。
むしろ子どもに枠を定めず、子どもの好奇心によりそった結果、気づいたら先に進んでいた、というのはとてもいいことだと思う。
だから、学校で
「これは習っていない解き方だからバツ」
「名前の漢字でもまだこの学年では習ってないからひらがなで書くべきだ」
などその子の進度や理解度ではなく「学習指導要領」で子どもの知的好奇心を制限するやり方には激しい怒りを覚える。無理。
ではなぜ先取り学習について懸念をしめすのか。
それは世の中の謳い文句に踊らされて「先の学年の学習をしているとすごい」と子どもの理解度に合わない先取り学習をしようとする親が後をたたないから。
「先取り学習をすること」が目的になっているのだ。
まだ基礎固めができていないのにとにかく過去問演習をさせようとしたり、
カリキュラムを早く終わらせなければならないと子どもを急かしたり。
でもそういう人たちに共通していることがある。
親は「子供」にではなく、「周りよりも早く進んでいる子どもを持っている自分」に目線がいっているのだ。
歩く道の先ばかり見て、手を引っ張っている子どもの足がもつれているのに気づいていない。後ろを振り返って、大丈夫よね?と聞いても子どもは親が喜んでくれるのが嬉しいから「全然だいじょうぶ!」って答える。
この世に生まれて間もない子どもたちは個々人の理解度の幅も大きい。そこで遅いとか早いとかは将来的には誤差でしかない。
その子が本当に理解できるスピードで適切に楽しく学びを進めていけば、学ぶことが好きになって後からいくらでも自分吸収していけるのに。
どうか、子どもを持つ親には周りに追いつく追い越すではなく、お子さんが本当に理解できているのか、学ぶって楽しい!って思えているか、お子さん自身を見続けてほしい。
3.嘘をつかない
いやいや期になると、どんな声をかけても「いや!帰らない!」と手に負えなくなること、ありますよね。
親も人間。感情をコントロールできずに怒ってしまうことだってあるでしょう。私もプチっとキレて怒っては子供の寝顔を見て反省したり、子どもをギュッとしてごめんなさいと言ったり、たくさんしてきました…。
そんな中でも唯一守っていたことがあります。
それは嘘をつかないということ。
本当はお菓子なんて無いのに「家に帰ったらお菓子があるよ」と言ってとりあえず家に帰らそうとしたり、なんで?と質問されても面倒で嘘の答えをしたり。
でも、子供ってそれが嘘だとわかった時、ショックを受けるのです。
子供だからってなめてかかってはいけません。小さいけれど一人の立派な人間なんです。
私は小さい頃、親が適当なことを言ってその場をごまかすことが本当に嫌いでした。この人は嘘をつく人なんだ、と認識しました。
子供にその場しのぎの嘘をつくのは、結局子供にきちんと向き合い、理解できるように試行錯誤し咀嚼して伝えることを放棄しているに過ぎないと思います。
もちろんどうしても忙しくて時間をかけて向き合えないことだってある。私だって偉そうに言えることではない。時にはスーパーの床で横たわる子供を丸太のように抱えて逃げ出したことだってある。
でも親子って結局信頼関係が大事だと思うのです。むしろ信頼関係がすべてと言ってもいい。
この人はちゃんと逃げずに向き合ってくれる。絶対に本当のことしか言わない。
我が子には対等な一人の人間として、まっすぐに向き合いたいと思う。
おわりに
なんだか理想論を並べ立てているみたいになってしまいました。
心がけていてもつい余裕がなくてそのとおりにならないことだってきっとあると思います。
我が子が将来自立して不確定な世界に羽ばたいていくためにも、信頼関係を築き、自分で考える手助けをし、本人の歩みに合わせてサポートをしてあげるということをしてあげたいなと思うのです。
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これまでの知見を生かして教育知育系の記事をいくつか書いています。
オンライン家庭教師を始めて、さらに書きたいこともたくさん出てきたのでどんどんこちらに追加していきたいと思っています。
それでは、また。
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