ちょっとした「気になり」を蔑ろにしたデザイナーがぶつかった壁
ちょっとした「気になり」、どうしてますか?
日常生活でも、それほどではないけれどちょっと気になることってありますよね。それを放っておいた場合、何事もなくおさまることもあれば大問題になったりもします。
少しだけ自分の話をさせてください。
話は中学生の頃まで遡ります。私はよく立ちくらみをしていました。なんとな〜くその症状を気にしていたものの放置。そしたら階段を登るたびに息切れの激しさが増し、足が動きづらくなった時がありました。ヘモグロビン(血液中の酸素を運搬するやつ)が通常の半分になっていたのです。貧血のヤバいやつです。危うく体に致命傷を負うところでした。
仕事でも同じですよね。ちょっとした「気になり」を蔑ろにすると大きな問題につながってしまいます。
起こる問題①:物事の解像度が低くなる
ちょっとした「気になり」を蔑ろにするということは、解像度の低い部分や理解しきれていない部分を残すということ。そして、その行為を続けてしまうと物事に関して解像度の低い状態や理解しきれていない状態を作ってしまいます。
最近あるUIデザインを作成した時、まさにこの状態を作ってしまいました。デザイン要件の読み解き中「なんでこう定義したの?」と思う部分がいくつかありました。が、その「気になるな〜」を放置し、そのままデザイン作成を進めてしまったのです。
要件に対して「気になり」を蔑ろにした状態でレビューをお願いしたところ要件に関していくつか質問が。「これってこういう解釈もできるけど先方はどう考えてた?」など。そして、質問に答えられずしどろもどろになる筆者。要件への解像度が低い状態を作ってしまっていました。
起こる問題②:物事が収束しない
rootのお仕事では(プロジェクトにもよりますが)UIデザイナーの場合、要件をUIの方針に落とし込むところから受け持つことが多いです。なので、要件が理解できていないとUIの方針が的を得たものにならず、本来解決したい課題や達成したい状態を作れなくなります。
なので、
みたいな感じでなかなか収束しません。しかし、本来これは要件が共有された時点で気になった部分を質問し、すり合わせを行なっていれば避けられたはずです。
なぜ「気になり」を蔑ろにしてしまうのか
「気になり」放置問題の原因は「これ!」とは言い切れず、個人の癖や性格もあれば単純に「時間がなくて気にしていられない!」などいろいろな原因が考えられます。
私の場合、「背景うんぬんよりもまずは書かれていることを理解するのが大事だ」という考えが自分に根付いているのが原因になっていそうでした。そして理解できなかった時、まず頭に浮かぶのは「自分の理解力が足りないからだ」という発想。「情報が足りない」「仮説がずれている」という思考にはなりづらい傾向にありました。
「気になり」をクリアにするための対策
社内のいろんな人に相談をして方法を探り、試し中です。その中で効果を実感できてきたものをいくつかピックアップします。
① いろんな人に質問してもらう
これは解像度を上げるためのアプローチです。
先ほどの例だと、レビュワーからの多角的な質問によって自分の解像度の低さに気づけました。
いろんな人に質問してもらうことで自分に足りない視点に気づくことができます。それを積み重ねるとだんだん意識が変わり、自分から自分へ質問を投げかけられるようになってきました(まだまだ絶賛訓練中です)。
② 「気になり」を作って言語化する
本を読むとき「気になるところはないか?」「深ぼれるところはないか?」という視点を持って読むようにしています。ちょとでも「むむ?」となったら疑問や不明点をすぐにメモします(kindleのメモ機能をよく使います)。
これを繰り返すことで、要件を読んだ時に自分の「気になり」センサーを感知しやすくなりました。また、口頭の議論でも自分が抱える疑問をその場で言語化しやすくなってきました(まだまだ絶賛訓練中です)。
メンバーに聞いてみた
社内のメンバーに「効果あったよ〜!な内容あれば教えて🙏🏻」と聞いてみました。
「気になり」を感知したらすぐに行動したり、人を巻き込んで対応しているメンバー。真似したい。
「気になり」を大事に扱おう
「自分が気になっていることってそんなに重要ではないのかも〜」と思いサラッと流しがちなんですが、チームに共有してみないと自分の「気になり」が重要なのかどうなのかもわからないですよね。なので、少しでも気になったことは遠慮せずに共有していきたい。
何より、自分が感じる「気になり」もチームメンバーが感じる「気になり」もそれぞれ大事に扱いたいですね。
ここで書いた内容はあくまで個人の原体験をもとに書いた個人的な意見です。同じように悩んでる方へ、少しでも参考になればこの上なく嬉しいです。共感してくださった方、もっと深く話したいな〜と思ってくださった方、ぜひゆるくお話ししましょう。
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