日曜の昼下がりは『新婚さんいらっしゃい』

昭和の子どものころは今ほど娯楽の種類も多くなかったからだろう、日曜午後はお茶の間でテレビを見て過ごすのが当たり前の日常だった。『NHKののど自慢』、『新婚さんいらっしゃい』、「リスさんチーム」や「キツネさんチーム」が対抗する『家族そろって歌合戦』、『パネルクイズアタック25』が終わるまでチャンネルをガチャガチャとまわして合わせていた。リモコンもなかった時代、そしてテレビはブラウン管で箱型。

『家族そろって歌合戦』の審査員の笠置シヅ子さんや高木東六も懐かしい。老若男女選曲も楽しく講評も優しかった気がする。アタック25は児玉清さんの司会が長かった。オセロの要素もあって海外旅行が当たる最後の問題も一緒に考えたりした。惜しまれてどちらも放送が終了してしまった。

最近桂文枝さんの司会が終わると発表された『新婚さんいらっしゃい』は中でもごきげんパパ♡のお気に入りで録画までして見逃すまいとする。番組そのものが終了にならなかったことに胸をなでおろす。関西風に味付けされたこの手の緩いお笑いが全国区で見られるのは多くなくて後任のMCがどなたになるのか気になるところ。

1971年からの長寿番組は一人で同じ司会者ということでギネス記録を持っているらしい。なれそめから親にあいさつに行く場面や新婚生活のことを面白おかしく聞き出して、出場者の個性をうまく引き出すところがこの番組の魅力。物心ついた時から見ていたので結婚なんてまだ先と思っていたのが適齢期を過ぎ子どもたちが適齢期を迎えているのだから私の人生とほぼぴったり重なる。梓みちよさん、ジェーンシェパードさん、片平なぎささんたちが相棒を務めておられた。

新婚ってそんなに甘いことばかりじゃないよね、と思いながらちょっと斜に構えてチラチラ見たりもして、でも新婚の時くらいは甘く過ごしてほしい。これから色々、ほんと色々あるだろう二人の歩みがずっと笑いで満ちていたらいいと思う。今日私はどんな時笑ったかな？このテレビを見て笑ったならお笑い番組は偉大だ。これからもたくさんの楽しい新婚さんを見たい。

三連休も半分過ぎました。寒さに負けず元気に過ごしたいものです。