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「公務員を辞めて、実家の呉服屋を継ぐ」 TOKYO研修③ 着物の”今”

こんばんは。今日は私が東京で知って衝撃を受けた着物の”今”についてのお話です。

大島紬という着物をご存知ですか?

個人的には、大島紬の藍染が大好きで(もともと青色や紫色が好きなんです)、1着仕立ててもらって大事に着ています。さらっと着られて生地の肌触りも柔らかいので気に入っています。

大島紬は、鹿児島県南方にある奄美群島の織物で、絹100%、織る前に糸を染める先染めを行い、手織りの平織りで、絣合わせをして織上げたものは「本場大島紬」の名で伝統工芸品に指定されています。
そして、フランスの「ゴブラン織」、イランの「ペルシャ絨毯」と並び世界三大織物に数えられる織物と言われています。

東京で大島紬の展示会が行われていたので、「なんてタイミングがいいんだ!」と足を運びました。そこで、いろんな店主の方たちに話を聞かせてもらいました。

その中でも私が衝撃を受けた話が2つ。


1つ目は、大島紬を作る職人さんは、今は日本に(日本にしかいないのでしょうが…)10人しかしないそうです。そして最年少の方の年齢は、71歳!そして、細かく色をつける工程は大変で、今はあまり作られないとのこと。

大島紬は世界三代織物と言われるほどのものなのに、作り手さんがいなくなってしまうのは、50年、60年先の話なんかではなく、5年、6年先の話。もうすぐそこまできている将来なのだということに驚きました。

2つ目は、職人さんが5年かけて作った大島紬も売られいたのですが(1つの着物を作るのに5年って…。それだけで私は衝撃的でした。)そのお値段は約350万ですとのこと。

5年もかけて作られた着物って、もはや芸術作品だと思いました。そして、350万でも安いのでは、と思いますが、着物は誰かに買ってもらって着てもらわないと意味がないもの。本当はもっと高い値段をつけたいと思います。

話をしてくださった店主の方達はとても熱心にいろんなことを教えてくださいました。みなさんの話をずっと聞いていたいくらい、楽しかったです。ありがとうございました。

展示会を後にした私の頭の中に残っているのは、

えっ…職人さんがいなくなってしまうの?

ということばかり。

そしてこれは大島紬に限られた話ではありません。

まだまだ私は知らないことばかりです。これからも、着物について学んだことを書いていこうと思います。


今日も読んでくださってありがとうございました(^ ^)


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