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マリーロンドン結成のこと

マリーが初めて投稿してくれた。

やっとバンドのブログになれたわね。

みすずです💓

今日はマリーロンドン結成のことを告白するわ。

あたしはバンドプロフィール上では、ロンドン生まれで、幼少のころジプシー歌劇の一座に、飲んだくれの親から売られた。ってことになってます。が、ほんとは違うのね(当たり前か笑)

でもマリーのピアノに惚れて、彼女をくどいてバンド作ったことは本当のことよ。

遡ること10何年? マリーと出会ったのは、大阪のとあるジャズバーだった。私はその時、とある地方でジャズボーカルをやってたんだけど、なんか都会で歌ってみたくなったの。それで当時参加していたSNSグループのワークショップに参加したわ。

それが大阪だった。マリーはそのワークショップでホストピアノを担当していたの。まあワークショップと言っても、その時の参加者は私だけだったら、結局私のライブになっちゃった。

5曲やったかな。

「あなたと夜と音楽と」「我が心のジョージア」「L.O.V.E」「スゥィングしなきゃ意味ないね」「緑イルカの商店街で」

今でも忘れてない。リハの時私、「あなたと夜と・・」のキー、CmなのにうっかりGmって言っちゃって、当然声が出なくて焦ったんだけど、マリーとっても優しい言葉と眼差しで、フォローしてくれた。でも残念なことに、そのアフターライブでマリーと会話することもなかったの。

でもね、稲妻落ちたのよ。私の脳天に。だって11歳の頃の初恋の相手・ミーナと全く同じ眼差しだったから。それから二人を出会わせてくれたSNSで連絡だけは取るようになって、彼女の初めてのリーダーアルバムを聞くことになったの。

「ヨーロッパの街並み」「異国の言葉が風に乗って、耳に届くような旅情」

彼女のピアノから浮かんできたのはそんな風景であり、サウンドだった。素敵だったわ。でも家族は? 恋人はいるの? どこに住んでるの?何もかもミステリアスで、結局マリーの心に直接触ることなく、10数年が過ぎちゃった。

私は画家でもあるの。

それも音楽の風情を再現する絵を描いているわ。今でも。だからいつか、マリーのピアノで、絵を描きたい。ずっとずっと、その気持ちだけは枯れなかった。

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そんな私とマリーが運命?宿命?的な再会を果たしたのが、高野山の真言宗寺院だったの。僧侶たちが合唱する声明に合わせて、ジャズピアニストとベーシストが即興演奏。さらに私もペイントで参加して、不思議なアートをつむぎだす。"JAZZ KOYA"と言うイベントだったわ。

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しかし元々ブッキングしてたピアニストはマリーじゃなかった。

ところが本番五日前の深夜に、そのピアニストがドタキャンしたの。理由はちゃんとあるんだけど、とにかく慌てたわ。私が主宰だったから、「どうするの? ここまできて中止?????」。そこからすぐに、誰にトラを頼もうか?と気持ちを切り替えたんだけど、当時私は近畿とは程遠いとこに住んでて、知り合いのいない関西圏内のピアニストには、とても頼みきれる自信がなかった。

そこでまた稲妻のように降ってきたのが、「そうだ!!!! マリーがいるっ!」

出会った当時、マリーは関西在住としか知らなかった。で当時のSNSも今はやめてたから、どうやって連絡したらいいの???って、頭を抱えたんだけど、ダメもとでスマホの連絡帳開いたら、、、、、、、、あったのよ!!!! マリーの名前があった!!!!!!!!

ドタキャンから二日。本番まであと三日の朝、私、恐る恐るマリーにコールしたわ。あなた誰? って言われて当然かと思ったけど、とにかく話しかけた。

「あら、みすず? お久しぶり。」。。。繋がった!!

「マリー、助けて!!!実は今週末、高野山で一世一代のイベントやるんだけど、ピアニストがドタキャンしちゃって。でも週末だから、忙しいよね。でも、でもね、、できたら助けて欲しいの。」

「土曜日のいつ? 夜はダメだけど、日中なら大丈夫かな。」

ロンドンっ子(くどい笑)の私が言うのもなんだけど、「お大師さまのお導きに違いない!」

無神論者の私が、生まれて初めて御光を感じたわ。

「愛あればこそ、思いは通じる」。

音楽人と美術人は同じ感性に支えられてる。

て、、、、まだバンドには辿り着かないね(笑)

でもこの時初めて、私はマリーとバンドやりたいって思ったの。マリーとなら、きっと本物のラブソングを歌える。私は男の厄年まで、オリジナルバンドもやってたの。でも歌うのは、逃避旅への渇望。社会へのアンチテーゼ。そんなのばっかり。愛なんて実感のないもの、どうしても歌詞にできないし、歌う理由がわからなかった。

でも、マリーと出会って、「本当のラブソング歌えそう」って思ったの。

だから、JAZZ KOYAのあと、マリーのスカウト作戦が始まったわ。私は車で3時間、マリーを口説くために神戸に通った。

そしてついに「そうね、一緒にバンドやりましょ。」

とマリーが決断してくれた。嬉しかった。バンド解散してから、私はずっと有名とはいえ異国の歌詞でしか歌えてなかった。でもこれでやっと自分の、目の前にいる人に通じる言葉で、愛を歌う人生を手にしたの。

「愛してる」って言葉を、「旅(人生)の途中」で出会う男と女の戯曲として歌う。

マリーの作曲とピアノは、ほんとに異国情緒に溢れていて、「異国のジプシーのラブソングデュオ・マリーロンドン」を現実にしてくれた。

だから私も、本来の姿を捨てて、「みすずロンドン」と言う役者として、舞台に立つことを決めたの。

そう、マリーロンドンの始まりは、「降り積もった愛」です。それもみすずの多分叶わない、恋。未だ核心に触れきれない、愛。その悲喜こもごもが、唇から溢れるリアルな歌に変わっていくわ。

それはまた、あなたが隣人に対して、秘密にしている甘くて苦い気持ちなのかもしれない。

マリーロンドンのキャッチコピーは「ねえ、あなた、歌からはじまる愛もあるわ」。

どうか私たちの紡ぐ愛が、あなたの新しい旅のマントになりますように。

みすず・ロンドン&マリー(赤松真理)



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