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猫の寝息を聞いたら、ふと祈りたくなった。

最近、飼い猫のハルが一緒に寝てくれる。
ベットの上の、私の隣に。

生理前の絶望的な数日間。

今回は仕事を辞めて無職だし
ダイエットもしているから
イライラはいつも以上。

この1週間、毎日自己嫌悪と過ごしていた。

そんな夜に、ハルが隣で寝てくれた。

彼は何も話さず、ただ目をつぶって
「ぴー」と小さな寝息をたてる。

なぜか私は急に
ふと、祈りたくなった。

誰に何をでもなく
ただ手を合わせて、何かを。

飼い猫のハルが隣で寝てくれている。

ただそれだけのことで
私はここにいてもいいのだと
生きていてもいいのだと
存在する価値があると
そう感じることができた。

その瞬間に、祈りたくなった。


私はもちろん幸せになりたい。
私はきっと毎日幸せを探している。

きれいに健康になる為にダイエットをして
転職をしながら、将来に期待する。

でも幸せは
痩せてきれいになった私や
転職してウキウキした私の隣には存在しない。


きっといま、ここにある。


寝息をたてる子猫との
いまの、この空間に。


デブで無職のままの私が
猫の寝息に耳を傾ける静かな空間に。


美しさや、愛おしさに心を奪われて
不安も過去も感じなくなる
その一瞬に。


ありがとう。ハル

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