見出し画像

【NYアートの小ネタ】つぶらな瞳の三沢の犬

※過去記事のアップです(2019年11月23日)

Good Morning & Good Evening !
芸術部NY支店の石村です。

NYの美術館やコンサートホールなど、芸術関連施設を巡っていると、
1人でツッコミを入れたくなる小ネタも含め、色々な気付きがあります。
 
本当に1人でツッコミを入れていると、単なる怪しい人になってしまうので
皆様にも共有させてください。
 
 
最近MoMAをブラブラしていたら、森山大道さんのStray Dogが展示されていました。
「三沢の犬」として有名なこの作品は、野生のイノシシ、はたまた何とは特定し難い野生の動物に見えてしまう
不揃いな毛並みが、不気味にも見える野良犬の写真です。
何よりも、野良犬の荒々しく、人々を威嚇するかのような目つきが、鑑賞者を圧倒します。
 
と、このような前提知識で、MoMAのStray Dogとご対面!


© 2019 Daido Moriyama https://www.moma.org/collection/works/52359

鑑賞者を威嚇するどころか、つぶらな瞳の三沢の犬でした。
「えっ、あなた本当に野良犬ですか?絶対飼いならされてますよね。」
と、心の中で対話。
 
もしや偽物なのか、と疑いそうになりましたが、
こちらの作品は、森山大道さんご本人がMoMAに寄贈したものでした。
(このつぶらな瞳感が、メール伝わりますでしょうか。伝わっていない場合はぜひMoMAへ!)

お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、一般的に三沢の犬といえば
犬の顔が、左側にある作品を見かけることが多いかと思います。

よく見かける三沢の犬。犬の顔が左側にある

ネガフィルムを、表と裏で現像しているので
犬の顔が右を向いているもの存在すると聞いたことがあったのですが
MoMAにあったのが、まさにその作品でした。

デジタルカメラの普及で、ネガフィルムを見ることも少なくなりましたが、偶然というエッセンスが生みだした可愛らしく素晴らしい作品に出会えました。

Have a good one♪♪

この記事が参加している募集