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冬の雑踏の中での話。〜家までの10分間で歩きながら書き殴ったフィクション

カッコつけない文章を書いてみる

いつも人前に何かを晒す時は、一歩すくんでしまう
うじうじと考えて、小綺麗にまとめて、遠慮して
…バカバカしい。
それをなくすことが
わがままにありのままを吐き出すことが
おそらく来年の目標だ

来年?なぜ来年まで待つのか
年末年始なんて誰が決めた
時間なんて、年齢なんて、そんなもの言い訳じゃないか
うまく使える時だけ使えばいい
そんなものに従う必要はない
俺は今それどころではない

酒が入っているとBPMが6くらい早く聞こえるのは何故だろう
お前の命は長くないぞとでも言いたいのか
時間は早く流れていくぞと

さっきなにを考えていたか忘れてしまった
めまいがする
電車をおりる
ラーメンの匂いがする
気のせいか、学生街の記憶か
胃の中でいろいろなものがぐるぐる混じっている
先ほどの肉とワイン、不安、虚無、言葉にならないもの
2.3日前からずっとそうだ

いつも悪夢を見る
何かに追われている
嫌にリアルだ
俺をもっと遠くに飛ばしてくれ

酒が入っていると思考が飛躍する
歩みが3歩くらい前に行く
すぐに消えてしまう世界は一瞬だけ美しい

最近聴覚や嗅覚が敏感だ
世界の音に敏感になったか
途方もないこの世界のどこかに
いつもすがるものを求めているからか

俺という一人称を初めて使った
それだけいろんな人格を俺は飼っている
人間なんていつも不安定で不確定だ
俺は今気分がいい

暖かな家に着くまでに吐き出し切らなければ
またこんな感情はすぐに消えてしまう

今どうしようもなく言葉を並べたい欲が湧き上がっている
このままでは嫌だ
どこかへ行きたい
しっかり歩きたい
不安定な地面をしっかりと踏みつけたい

行くべき場所は決まっている
どこに行けるのかわからない

誰もいない家の明かりが見える

ああ素晴らしき人生かな
こんなに迷うことができることを
やりたいことがひとつしかないことを


※2018/12/18 家に帰るまでの10分で歩きながら書きなぐったメモより

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