"女性起業家"として、平成30年の年の瀬に思うこと

成功した女性たちが、「女性」として何も語らないことは、本当にいいことなのだろうか?

女性という地位を利用するでもなく、名誉男性になるわけでもなく、ただ「一人の人間として」成功者になることは、大きな挑戦であり、類稀なる才能と努力の結果である。
彼女たちが「自分は”女性として”成功したのではない」という矜持を持っていることも容易に理解できる。
私も、数年前までは「自分は”女子として”は生きていない」と思っていた。

けれど、本当にそうなのだろうか?
夜道を怖いと思ったり、一人暮らしの家の場所を知られないようにしたり、男性と不用意に二人きりにならないように気をつかう。

「女性なのにすごいね」と言われないように振る舞ったり、恨みを買ったりストーカーされないように能力や魅力、肌の美しさを隠す。

「仕事で旦那さんや子供に迷惑かける覚悟あるの?」
「母親として自覚を持った行動をすべき」
「女の子なんだからやめときなよ」
そういう言葉を「自分は関係ないから/それを乗り越えられたから」と無視することが、本当に「強い女性」の姿なのだろうか。

理不尽な出来事が起きた際に、男性が出たら急に相手の態度が変わった。
身の危険を感じて男性に頼らざるを得なかった。
男性から罵声を浴びせられて恐怖に涙した。
根も葉もない(ふしだらであるかのような)噂を流された。
そんな経験を一切せずに、成功した女性はいるのだろうか。

私は、成功したときに、「女性」として語る勇気を持った人でありたい。
自分の中の「女性」性を、成功とは別の軸で語れる人でありたい。
まだまだ起業家として何も成功を収めていないけれど、「JobRainbow」という壮大な挑戦の旗手を務める幸運をもらった人間として、それを一つの使命だと思っている。

私の周りには、自分ごとでもそうでなくとも、社会に対して疑問、怒りを持ちそれを解決していこうと行動できる、強く賢い女性たち(男性ももちろん)がたくさんいます。
来年は、そんな女性たちと、そうなりたい女性たちと、もっと連携していきたいと思っています。同じ思いを持つ方々、まずはぜひ語り合いましょう!

今年の最も光栄な出来事の一つである、Forbes 30 under 30 Asia。
選ばれた日本人の起業家の中で女性は私ひとりです。
これは将来の期待値での選出に過ぎないですが、その称号に恥じぬ起業家であり女性であるため、来年はもっと”理想を現実に”していきます。

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