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23 山地剥(さんちはく)

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23.山地剥カードsmallest

~ 剥奪、略奪、崩壊寸前の危機 ~

− 追剥の象 ~ 身ぐるみ剥がされる前に身を守る時。静かに時世の変わるのを待つ時。黄河の盛んなるも三日に過ぎず。 −

☆卦辞:剥、不利有攸往。(はくは、ゆくところあるによろしからず。)

☆彖伝:彖曰、剥剥也。柔變剛也。不利有攸往、小人長也。順而止之、觀象也。君子尚消息盈虚、天行也。(たんにいわく、はくははぐなり。じゅうごうをへんずるなり。ゆくところあるによろしからず、しょうにんちょうずればなり。じゅんにしてこれにとまる《じゅんにしてこれをとどむ》しょうをみるなり。くんしはしょうそくえききょをたっとぶ。てんこうなり。)

☆大象伝:象曰、山附於地剥。上以厚下安宅。(しょうにいわく、やまちいんつくははくなり。かみもってしもをあつくしたくをやすんず。)

キーワード:
消長卦、一陽五陰の卦、不安定、剥れる、追剥ぎ、老衰、雪崩、協力者たったひとり、孤独、孤高、氾濫、穴埋め、補填、ストライキ、最後の切り札 など

☆序卦伝:「致飾然后亨,則盡矣,故受之以剝;剝者剝也(飾りを致して然る後に亨れば則ちつく、故に之を受くるに剥を以ってす。剥(はく)とは剥(つ)くるなり。)」
賁の卦の次に剥の卦があります。礼儀をもって十分美しく物事を飾り整えて、その後に事がうまく行われ、盛んに伸びて行くものですが、それがどこまでも伸びて行くときは、終に尽きてしまいます。礼儀をもって物事を美しく飾り整えることは良いことではありますが、何事もバランスが大事で、あまりに行き過ぎてしまう時には、うわべだけの礼儀となりやすく、心の中の誠実がなくなってしまったり、或いは贅沢に走り財政窮乏に陥る事となり(何だか丸でマリー・アントワネットの時代のようですね)行き詰ってしまうものです。ですので賁の卦の次に剥の卦があるのです。剥とは物が剥ぎ取られて尽きてしまうことで、文飾の極、贅沢の極は、上下とも困窮するに至るということ伝えているのです。

★解説&運勢★

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