23時のわすれもの #29
1日の終わりの時間、布団の中でごろごろしたり、帰宅中の電車の中だったり、友人と飲み交わしていたり。
そんな各々が好きに過ごす時間、わたしの、そのときどきの気分でおすすめの日用品や食べ物などをご紹介しようと思います。
何かあった日はここに来よう。物騒だけど温かい、居酒屋「ぼったくり」
みなさん、居酒屋ぼったくりってご存知でしょうか?
…実際に存在する居酒屋ではありません。本に登場する居酒屋の名前です。
ぼったくりなんて言うものだから、なんだか物騒な内容を想像してしまいますよね…でも実際は、そんなことはありません。
主人公である美音(みね)の父が始めたお店で、「どこにでもあるお酒や、どこの家庭でも出てくるような料理でお金をとるんだから、それはぼったくりと同じだ」と父がつけた屋号なのです。
交通事故で他界した両親の後を継ぎ、妹と二人で切り盛りをしているところから、この物語は始まります。
この店にはたくさんの方が集まります。植木職人のマサ、工事現場で仕事するトク、美音たちの心強いご意見番のシンゾウ、元気印のアキ…。みんな、ぼったくりの常連さん。それぞれが美音のだすお酒やご飯を楽しみに暖簾をくぐります。
毎話違う料理が常連の心を解きほぐします。その都度、何か抱えた人がやってきて、みんなで悩み相談を聞いたり、励ましたり、そこは居酒屋だけど居酒屋じゃない、家族のような温かみがあります。
そして登場するおいしそうな料理たち…厚揚げの肉詰めとか最高に美味しそう…よだれ出る…
「呑んで、喰って、笑って、泣いて」
2巻の帯にはこんな文字が。まさにこれってわたしたちの日常そのものだよなあ。
ちょっと落ち込んだり、何か嬉しいことがあったり。そんなときにぼったくりがあったら、わたしはきっと毎日通ってる。そう思いながら今日もページをめくります。
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大分雨風が強くなってきました。
台風が接近し、眠れぬ夜を過ごされている方が、どうかゆっくりからだを休めますように。
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